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2002 年度 実績報告書

高出力ブロードエリア半導体レーザにおけるカオス制御

研究課題

研究課題/領域番号 14655025
研究機関静岡大学

研究代表者

大坪 順次  静岡大学, 工学部, 教授 (00176942)

研究分担者 中山 敬三  静岡大学, 工学部, 助手 (80324333)
キーワード高出力半導体レーザ / 非線形ダイナミクス / レーザカオス / カオス制御 / 戻り光効果
研究概要

高出力ブロードエリア半導体レーザのビーム品質の向上とその応用について研究を行った。高出力半導体レーザは、外部からの要因、たとえば外部光注入や電流変調などがなくても、それ自身不安定な発振となるレーザデバイスであり、ピコ秒程度での時間変動をするフィラメンテイションなどカオス的な光出力を持つレーザである。このことについての実験的検討あるいは、理論的な裏付けは乏しく、高出力半導体レーザ自身のダイナミクスを調べることが重要な研究課題でもある。本研究においては、高出力半導体レーザモデルのレート方程式を提案し、従来実験で断片的に知られていた高出力半導体レーザのパターンダイナミクスであるフィラメンテイションの構造や、レーザパラメータによるカオス分岐などの条件を理論的に明らかにした。また、この過程で、通常の狭ストライプ幅の端面発光半導体レーザ固有の現象として考えられていた低周波振動(Low Frequency Fluctuation ; LFF)が、高出力半導体レーザにおいても発生することが、実験的にはじめて確かめられた。
単体の高出力半導体レーザのコヒーレンスやビームプロファイルの整形のために、他の半導体レーザからの同期注入などが有用である。そのため、高出力半導体レーザへの光同期注入特性などを調べる必要がある。また、戻り光効果に基づくカオス制御によって、ビーム整形を行う方法について検討し、不十分ながらレーザ全体としてのコヒーレンスの向上が期待できることがわかった。具体的なレーザ制御については、次年度の重要課題として研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Takiguchi, K.Ohyagi, J.Ohtsubo: "Expanded-Bandwidth Chaos Synchronization in Semiconductor Lasers with Optical Feedback by Strong Optical Injection"Opt. Lett.. 28. 319-321 (2003)

  • [文献書誌] Y.Takiguchi, H.Kan, J.Ohtsubo: "Modulation Induced Low-Frequency Fluctuations in Semiconductor Lasers with Optical Feedback and Their Suppression by Synchronous Modulation"Opt. Rev.. 9. 234-237 (2002)

  • [文献書誌] K.Kusumoto, J.Ohtsubo: "1.5 GHz Message Transmission based on Chaos Synchronization in Semiconductor Lasers"Opt. Lett.. 27. 989-991 (2002)

  • [文献書誌] A.Murakami, J.Ohtsubo: "Synchronization of Feedback-Induced Chaos in Semiconductor Lasers by Optical Injection"Phys. Rev. A. 65. 003826-1-003826-7 (2002)

  • [文献書誌] Junji Ohtsubo: "Chaotic Dynamics in Semiconductor Lasers with Optical Feedback, in Progress in Optics Vol.44"North-Holland. 84 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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