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2002 年度 実績報告書

超伝導表面プラズモンの励起及び伝播特性測定

研究課題

研究課題/領域番号 14655026
研究機関大阪大学

研究代表者

長島 健  大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 助手 (60332748)

研究分担者 萩行 正憲  大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 教授 (10144429)
キーワード超伝導体 / プラズモンポラリトン / テラヘルツ電磁波 / 低次元プラズモン
研究概要

光学的な手法により金属表面に局在した自由キャリアの粗密波(表面プラズモン)を励起することができる.表面プラズモンが誘起する電場は表面に局在し,かつ非常に強いことが知られている.これまでは従来の常伝導金属(主として銀)を用いた研究がほとんどであった.本研究の目的は(1)高温超伝導体中において,散乱を受けない超伝導キャリア表面プラズモンの励起方法の探索,及び(2)その伝播特性(位相速度,伝播定数,電場強度)の明確化である.本年度は主として(1)について実施した.
本研究では光学的に表面プラズモンを励起・検出するが,超伝導状態を破壊しないように超伝導エネルギーギャップよりも小さなエネルギーを持つテラヘルツ電磁波領域の低次元プラズモン(表面プラズモンあるいは2次元プラズモン)を対象とした.具体的には厚さ40nmの高温超伝導体薄膜の上に面内の波数を補うグレーティング結合器を付与した試料のテラヘルツ波透過特性(0.1〜1THz)を測定した.その結果,透過率スペクトルには特徴的なピークとディップが現れた.これらの周波数の温度変化及びグレーティング周期依存性(波数依存性)から,超伝導キャリアによる2次元プラズモンポラリトン(電磁波と2次元プラズモンが結合した励起)が励起されたことが明らかになった.2次元プラズモンは表面プラズモンと同様の低次元プラズモンの一種であり,類似の性質を持つ.透過率スペクトルのピークあるいはディップがブロードであることから2次元プラズモンポラリトンのダンピングは予想値(ゼロ)より大きいことが示唆された.この原因としてプラズモンポラリトンが熱的に励起された準粒子(常伝導キャリア)と相互作用して緩和する過程の存在が考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 長島 健: "円孔配列金属薄膜フィルターのテラヘルツ電磁波透過特性"レーザー研究. 30巻. 391-395 (2002)

  • [文献書誌] M.Hangyo: "Spectroscopy by pulsed terahertz radiation"Meas urement Science and Technology. 13巻. 1727-1738 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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