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2002 年度 実績報告書

回折点光源・位相シフト干渉法を応用した平担面の超高精度絶対形状計測法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 14655058
研究機関大阪大学

研究代表者

片岡 俊彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029328)

研究分担者 山内 良昭  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00252619)
押鐘 寧  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40263206)
中野 元博  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40164256)
井上 晴行  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30304009)
キーワード回折球面波 / 点光源 / 位相シフト干渉法 / 光ファイバ / He-Neレーザー / 光干渉計測 / 高精度絶対形状計測
研究概要

光源側での位相シフト実施による凹面鏡形状計測の実施により,計測値のふらつきのヒストグラムのピークが0.6nm付近になり,これまでの計測結果ではベストな値を得た.大型鏡の高精度計測が実現できれば,これを基準面とした平坦面計測が可能となるわけで,大きな前進である.形状値のRMS値に至っては,0.35nm程度を示しており,0.35/632.8〜(5/904)λ〜λ/180程度の再現性を示している.
直径20cmのミラーについて,計測の再現性がrms値で2nmを幾分切るところまで来た.具体的には,光源となるファイバの固定をしっかりし始めたことによる高剛性化の影響と考えている.このファイバ固定にはまだ検討の余地があり,さらに振動の影響を抑える工夫を進める.
再現性の向上に伴い,現状ではミラー全面を500ピクセル四方のCCDで撮影することから,データの横分解能が200mm÷500=0.4mm=400μmと低い点についての検討に入った.具体的には,CCDカメラに取り付けたカメラレンズのズーム機能を使うことで,ミラーの一部分=干渉縞の一部分を拡大撮影することで,横分解能を高められないか検討している.現状のカメラレンズのズームでは,ミラーの半径を画面一杯に映す程度までしか拡大できず,分解能は200μmまでしか上がらないことが分かった.さらにミラーの一部にズームするテストとして,接写リングの挿入を試みており,5-10mm程度の厚みのリングを使えば,さらなる空間分解能の向上が期待できると考えて,試験中である.
さらに,計測後の修正加工を視野に入れて,凹面鏡を,母材であるガラス面の状態で計測することを実施するため,蒸着面の剥離を行なった.このミラー簿材のホルダーへの取り付け時に,母材とホルダーとの形状の不一致があり,母材にだいぶ応力がかかる(これまでかかっていた)ことが確認され,支持方法を改良する固音とした.具体的には,母材の3点支持の各点に直径1mm程度の鋼球を挟み,点で支持することでモーメントの懸かりを極力抑えた.
さらに,干渉縞撮影用のカメラレンズ系に接写リングを挿入し,母材の一部をズームアップして計測する方法を検討し,基本的に可能なことを確認した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 押鐘, 片岡他: "光ファイバからの点光源回折球面波を計測の絶対基準とした位相シフト光干渉計の開発"精密工学会誌. (掲載予定).

  • [文献書誌] 井上, 片岡他: "レーザ光散乱法によるSiウエハ表面上の超微小欠陥計測"精密工学会誌. 68. 1337-1341 (2002)

  • [文献書誌] 押鐘, 片岡他: "走査型近接場工学顕微鏡の開発-走査システムの改良と光硬化性樹脂によるプローブ製作-"精密工学会秋季学術講演会講演論文集. H02 (2002)

  • [文献書誌] 押鐘, 片岡他: "光ファイバ先端を点光源とした位相シフト型Point Diffraction Interferometer(PSPDI)の開発-光源の位相シフトを利用した凹面鏡の形状計測-"精密工学会秋季学術講演会講演論文集. D35 (2002)

  • [文献書誌] S.Kawata, M.Ohtsu, M.Irieが編集し, 片岡が一部を分担執筆した: "Springer Series in Optical Sciences 84 Nano-Optics(4.4節を片岡が分担執筆した)"Springer-Verlag Berlin Heidelberg New York. 321 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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