研究概要 |
(1)細胞モデルとしてのマイクロカプセルの製作 細胞を対象とした大きさ(数十μm)のマイクロカプセルをゲル化物質から製作し,現在ジェット流を用いた方法でカプセル径20μmのものまで製作できている.一方,この内部に液体を封入し,既設のマイクロマニュピレーションシステムを用いて,内部にCO_2ガスを流量制御しながら入れ,微小気泡をカプセル内部に注入を試みており,カプセル材質にも関係するが,気泡内包カプセルの試作品が完成しつつある. (2)パルスレーザを用いた衝撃波による静止バブル封入マイクロカプセルの変形挙動の観察(計測実験) 既設のパルスレーザ(ルビーレーザ:出力1J)を光ファイバーを介し,衝撃波を発生させる予備実験を行っている.現在のところ,ファイバー先端をレンズ状に加工させて,幾何形状と生成される衝撃波伝播(圧力波形)の関係を測定しており,形状によっては最大圧力を大きくすることができることが確認されている.一方,バブル封入マイクロカプセルに衝撃波を作用させてカプセルの変形挙動を観察する実験に関しては,現在,顕微鏡を改造した光学システムを構築中である.また,カプセル内部の薬物徐放については,(1)のカプセル試作の改良を重ねた上で次年度実験を行う予定である. 以上の結果より,これらの水中衝撃波を用いてマイクロカプセルの破壊率をコントロールできることが期待できる.
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