研究課題/領域番号 |
14655094
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 実 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70282100)
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研究分担者 |
金森 義明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10333858)
羽根 一博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50164893)
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キーワード | 光ファイバ / 集積化 / 追加工 / フォトリソグラフィー / 先球ファイバ / セルフアライメント / 光減衰器 |
研究概要 |
計画通り光ファイバ上に施す加工技術開発を進めた。 1.パッシブデバイス:従来から進めていた光ファイバ先端をレンズ状に加工した結果を論文にまとめた。これまではArガスの物理的なエッチングによって光ファイバを加工していた。ガラス加工として確立している反応性イオンエッチング装置を光ファイバにも適用できるよう、特殊仕様の装置を立ち上げた。先の先球ファイバ加工を、一本だけではなく複数本(現在のところ9本)同時にリソグラフィ加工する試みを進めた。光ファイバが丁度通る穴を空けたSiウェーハに光ファイバを立てて固定し、パターニング後同時にエッチングする。先球ファイバの応用にはコア中心とパターンとの中心軸合わせ精度が要求されるため、セルフアライメントでできるフェムト秒レーザ2格子吸収を応用した露光方法を試みた。パターニング形状は完全ではないものの、露光とエッチングが可能なことを確認した。 2.アクチュエータを含むアクティブデバイス:径を細くしたファイバブラッググレーティングをねじることで、ブラッグ反射の波長をチューニングしたデバイスの結果を論文にまとめた。光ファイバに対する加工としては簡単であったが、より複雑な加工を可能にするべく、光ファイバをV溝に並べて固定し、コア近傍まで研磨した後に、通常のフォトリソグラフィによるリソグラフィ加工を施すことを試みた。ひとつは、ダイアフラム型静電アクチュエータを配置し、光の透過光強度が変化することを確認した。また、光ファイバのコアを切断するまで、先の反応性イオンエッチングして、デバイスを上に積み上げて行くことにも成功し、光減衰器を実現した。 いずれの技術においても光ファイバを固定する際に、低融点材料に頼っている。これが光ファイバに加えることができるプロセスを制限している。以後は、利用材料の改善を含めて技術開発を進める。
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