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2002 年度 実績報告書

光照射による神経突起成長の制御と神経回路作成

研究課題

研究課題/領域番号 14655136
研究機関成蹊大学

研究代表者

樋口 亜紺  成蹊大学, 工学部, 教授 (30189766)

研究分担者 原 万里子  成蹊大学, 工学部, 助手 (30311997)
キーワード神経細胞 / 神経回路 / バイオコンピューター / 光レセプター / PC12細胞 / 神経突起
研究概要

半導体製造技術の成長と共に、高集積回路並びに高速CPUが我が国を初めとして世界各国で生産されるようになった。この反面、スーパーコンピューターを駆使しても人間の脳で行われているファッジー処理等、生物の脳には半導体電子回路には無い長所を有している。そこで、人間の脳と同様に神経細胞を用いて、情報処理回路を調製することが近年試行されてきている。しかしながら、未だ神経細胞を用いて神経回路を調製することが確立されておらず、さらに人間の脳のように、成長とともに脳が学習並びに進化(神経細胞回路が可変)する可塑性を有する神経回路を作成する着想が提案されてこなかった。
本報告者は、神経細胞の樹状突起の伸展状況を経時的に測定するために、顕微鏡下における光照射状態で、長期にわたり神経突起成長をビデオ観察することを試みた。光照射下におけるビデオ観察では、神経細胞の神経突起成長は何回実験を繰り返しても観察されなかった。一方、暗所である細胞培養室内に放置した神経細胞は神経突起の伸展を行なっていた。このことから神経細胞には、光レセプターが存在して、可視光照射下では、神経突起の成長を抑制することに気がつき、光パターン照射することにより神経回路が作成可能であるという本研究の着想を得るに至った。
可視光並びに様々な波長の単色光を神経細胞に照射して、神経樹状突起の抑制並びに促進の制御を基礎的に解析を行った。神経様細胞株PC12細胞(ラット副腎褐色種細胞)を細胞培養フラスコ内で増殖させた。神経突起誘発剤である神経成長因子を神経細胞培養フラスコ内に添加した後、可視光並びに様々な波長の単色光(335〜600nm)照射下で神経突起成長を倒立型顕微鏡で観察を行った。実験で用いた波長の単色光はいずれも神経突起成長を抑制させていた。さらに、可視光を神経細胞にパターン照射して神経回路網を形成することを試みた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] A.Higuchi, K.Sugiyama, B.O.Yoon, M.Sakurai, M.Hara: "Serum protein and platelet adsorption on pluronic-coated polysulfone membranes"Biomaterials. 24. (2003)

  • [文献書誌] M.Hara, Y.Takanashi, N.Tuzuki, K.Toma, A.Higuchi: "Production of interferon-β by NB1-RGB cells cultured on peptide-lipid membranes"Cytotechnology. (2003)

  • [文献書誌] A.Higuchi, H.Hashiba, B.O.Yoon, M.Hattori, M.Hara: "Chemically modified polysulfone hollow fibers with zwitterionic sulfoalkylbetaine group having improved blood compatibility"ACS Symposium Series. (2003)

  • [文献書誌] M.Hara, S.Adachi, A.Higuchi: "Enhanced production of antigen (CEA)by CW-2 cells cultured on various polymeric membranes"J. Biomat. Sci., Polym. Edn.. (2003)

  • [文献書誌] A.Higuchi, Y.Takanashi, T.Ohno, T.Akaike M.Hara: "Production of interferon-β by fibroblast cells on the membranes prepared by extracellular matrix proteins"Cytotechnology. (2003)

  • [文献書誌] A.Higuchi, Y.Takanashi, C.-S.Cho, T.Akaike, M.Hara: "Production of interferon-β by fibroblast cells on membranes prepared with RGD-containing peptides"J. Biomat. Sci., Polym. Edn.. (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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