研究概要 |
近い将来家庭までインターネットが入り込み,スイッチやサーバ機などのネットワーク機器を置く状況になる。このため,省エネタイプのスイッチやサーバ機の開発が必要になる。省エネであるためには,利用されないとき電源供給を止めるなどの工夫が必要である。そこで,昨年度の調査に基づき,ICチップ内の小領域に複数の小規模プロセッサを配置し,機能分散によってアクセスがないとき小規模プロセッサの電源供給を止めるなどの工夫を行ったワンチップ・マイクロプロセッサを提案した。ここで,ICチップ内に配置された複数の小規模プロセッサのネットワーク接続は,従来からLSC (Loop Structured Computer)として提案してきた単方向性ループ状接続である。このプロトタイプ機を作成して,トラヒック解析や応答特性等を進めている。以上から,本年度における成果としては,LSCをもとにした省エネタイプのマイクロプロセッサの構成方法を確定したこと,プロトタイプ機を作成したこと,プロトタイプ機による動的通信切り替え方式の実現したこと,プロトタイプ機によるトラヒック特性や応答時間特性などの測定を行ったこと,待ち行列システムによるトラヒック解析を行ったことである。
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