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2002 年度 実績報告書

セメンテーション促進によるさんご礁石灰質地盤の改良に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 14655174
研究機関琉球大学

研究代表者

新城 俊也  琉球大学, 農学部, 教授 (40045109)

キーワードさんご礁石灰質堆積物 / 石灰質シルト / セメンテーション / 圧縮特性 / せん断強度 / 静止土圧係数
研究概要

人為的に炭酸カルシウム結晶を土粒子間に生成させセメンテーションの発達を促すことにより,さんご礁石灰質堆積物の地盤工学的特性を改良することを目的として、セメンテーションの発達した堆積物の力学挙動並びに堆積物中でのセメンテーションの促進手法について検討した。
力学挙動へのセメンテーションの影響に関しては材令の影響の少ない石膏をセメント剤として用い石灰質シルトの一次元圧縮試験,せん断試験およびK_0値測定試験を実施した。それらの特性に及ぼすセメンテーションの影響は次のようである。
1.セメンテーションの発達により圧縮降伏応力は増大し,それに伴い降伏後の圧縮指数も増大する。
2.せん断中における負のダイレイタンシーはセメンテーションの発達に伴い抑制され,定体積条件下では同様に有効応力の低下が抑制され,粒子間のセメンテーションの附与によりせん断強度の改善が期待できる。
3.せん断強度定数へのセメンテーションの効果は粘着力成分の増加が著しく,一方内部摩擦角成分はほぼ一定でありシルトの場合に一致している。
4.静止土圧係数K_0値はセメンテーションの発達により減少するが,圧縮降伏応力以上の応力域ではセメンテーションの影響は消失し,その値はほぼ一定の値を示す。
炭酸カルシウム結晶の析出によるセメンテーションの発達については、炭酸カルシウム溶存液および他の混合液による結晶析出条件およびそれらによる強度試験用供試体作成の面から引き続き検討を進める予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 新城俊也: "さんご礁石灰質堆積物の力学特性"第47回地盤工学シンポジウム論文集(査読付). 141-148 (2002)

  • [文献書誌] 新城俊也: "石灰質礫のせん断における粒子破砕に及ぼすひずみの影響"琉球大学農学部学術報告. 49号. 143-150 (2002)

  • [文献書誌] 新城俊也: "強熱減量試験による石灰質土の炭酸カルシウム含有量の測定"土と基礎(地盤工学会誌). 第51巻4号. 32-34 (2003)

  • [文献書誌] 新城俊也: "石灰質土のK_0値に及ぼすセメンテーションの影響"平成14年度農業土木学会講演会講演集. 244-245 (2002)

  • [文献書誌] 新城俊也: "石灰質シルトの剪断特性に及ぼすセメンテーションの影響"平成14年度農業土木学会九州支部講演会講演集. 219-222 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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