研究課題/領域番号 |
14655189
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
花木 啓祐 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00134015)
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研究分担者 |
荒巻 俊也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90282673)
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キーワード | Eco-efficiency / ステークホルダー / 製品比較 / 操業方針 / 商店街 / エコステーション / 評価軸 / 自動販売機 |
研究概要 |
製品や工場などについてその環境影響と産み出される便益を定量的に表現し、環境影響当たりのサービスや財の価値をEco-efficiencyとして評価した。ここで評価する便益や環境影響については、経営者や消費者、地域住民、投資家など、ステークホルダーにより重要視する内容が違うことが想定される。具体的には、エアコンを対象としたほぼ同じ性能の製品間の比較と、電気機器の製造工場を対象とした複数の操業方針の比較に関するケーススタディを行った。エアコンに関してはEco-efficiencyの傾向は似ているもののグリーンコンシューマーと一般消費者においては製品の選好に関して差違が見られ、新製品の開発時のEco-efficiencyの有用性が示された。工場の操業方針に関するケーススタディでは、住民・行政、NGO、企業・投資家といったステークホルダー毎に最適となる操業方針が異なる結果となった。このような結果を実際の協議の場に提供することにより、合意形成を促す可能性が示された。 商業活動の形態の変化による経営者や消費者の便益や環境影響の変化を定量的に表現し、商業形態を持続可能な方向に転換していく方策について検討するために、商店街におけるエコステーション事業を取り上げてその評価を試みた。その前段階として、多数の商店街にヒアリング調査を行いその波及的な影響や効果の構造について表現し、環境面、経営面、ネットワーク面が評価軸として抽出された。 飲料用自動販売機についてもより利便性を高め環境影響を軽減するための活用方法について検討を行った。その前段階として、製造業者やメンテナンス業者等へのヒアリング調査をもとに、飲料用自動販売機のライフサイクルの中でどの部分の環境影響が大きいかについてCO2を対象として検討を行い、運用時のエネルギー消費に由来する部分の影響が大きいことが示された。
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