研究課題/領域番号 |
14655224
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中谷 礼仁 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30267413)
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研究分担者 |
清水 重敦 独立行政法人, 奈良文化財研究所, 研究員 (40321624)
難波 和彦 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20336762)
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キーワード | 連鎖都市 / 都市連鎖 / セヴェラルネス / タイポロジー / 都市史 / 保存 |
研究概要 |
今年度の研究活動として、デスクワークとフィールドワークの2つに分けられる。 デスクワークはさらに二つにわかれ、1.都市史既往研究のデーダストック化、2.フィールドワーク対象地域の事前文献調査である。1は特に前期に行い、既往研究の進展度合の確認と、この研究の目的とするところの位置づけを明確にすることとした。また研究参加者が常に参照できるようにファイル化した。2については、特に大阪の歴史的都市構造を把握するため、進駐軍撮影による昭和二十年代前半の大阪府下の航空写真をすべて購買した。これは貴重な資料となり、以降のフィールドワークを行なった際の基本資料として縦横に使用された。 フィールドワークは、前期に大阪都心部、後期に大阪郊外を対象に行った。大阪における特色のある都市形態を為す地域を複数選択し、事前調査で既往研究を把握した。これを基本として、現在の都市が以前の都市構造をどのくらい受け継ぎ、またどのくらい変えられているかを明りょうに検討することができた。フィールドワーク後に必ず調査内容を詳細にまとめ、各地区を担当した研究者が都市連鎖分析を行い、発表会を行った。なお、前期に取り組んできた内容は、雑誌『10+1』(「都市は連鎖する」INAX出版、2003 No.30)で発表した。 そこでは、フィールドワークの報告のみならず、都市史既往研究のまとめ、都市連鎖分析の基本手法を紹介できたと思う。後期は、その分析手法を用いてさらに大阪郊外の調査を、大学院の授業ともリンクして行なった。様々な専門分野の人間によって各地域の都市構造を明確にしていった。それらを協力研究者とまとめ、発表会を行った。後期の内容も、さらに研究内容を深め、近日中に公開したいと思っている。
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