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2002 年度 実績報告書

電気泳動堆積による新規生体活性複合材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14655248
研究機関京都大学

研究代表者

八尾 健  京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)

研究分担者 小澤 尚志  京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (10324675)
キーワード電気泳動体積 / アルミナ / ウォラストナイト / 生体活性 / 擬似体液 / アパタイト / 人工骨 / インプラント材料
研究概要

従来絶縁体基材への電気泳動堆積は不可能と考えられてきたが、申請者らは、電極上に多孔質の絶縁体基材を配置した場合、基材の細孔を通り外部に出てくる電場により基材の表面および内部に粒子の堆積が起ることを初めて見出し、この現象を応用し、多孔質基材中に生体活性物質を電気泳動堆積することにより、基材全体に生体活性を付与することが可能になると考えた。アルミナは高い生体親和性、耐腐食性、耐摩耗性を有する優れた生体材料であり、人工股関節や歯科用インプラントなどに用いられている。アルミナに生体活性を付与することができれば、生体材料としてのより広い応用が可能になる。一方、ウォラストナイトは、高い生体活性を有するが、焼結性が低く、緻密な焼結体を得るのが難しいため、生体材料として利用することがこれまで困難である。両者を複合化することができれば、アルミナの優れた化学的、力学的性質とウォラストナイトの高い生体活性を併せ持つ、優れたインプラント材料を得ることができると考えられる。陽極としてステンレス板、陰極としてアルミニウム箔を用い、発泡アルミナの基板を、陽極と陰極の間に陰極に密着するように配置し、ヨウ素を添加したアセトン中にウォラストナイトを分散させ、電気泳動を行った。電気泳動後、基板を室温で乾燥したのち、擬似体液に36.5℃で7日あるいは14日間浸漬した。浸漬後、基板上にアパタイトが生成したことがX線回折測定により確認された。細孔内だけでなく基板表面においてもアパタイトが生成し、基板全体をアパタイトが覆っているのが走査型電子顕微鏡により観察された。電気泳動堆積により、アルミナの優れた化学的、力学的性質とウォラストナイトの高い生体活性を併せ持つ生体活性複合材料が得られることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Naoshi Ozawa, Yoshihiro Ideta, Keiko Shimizu, Takeshi Yao: "Development of a Bioactive Alumina-based Composite by Electrophoretic Deposition"Bioceramics. 15. 67-70 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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