研究概要 |
超臨界二酸化炭素、あるいは高圧二酸化酸素雰囲気下での電極反応に用いるために、酸性溶液中での置換メッキ法を利用した新規白金修飾銅電極を作製した。この手法は、銅電極の形状および、結晶性を問わず、浸漬時間と錯体の濃度によって、白金の量を容易に制御可能である。 二酸化炭素の電解生成物は、主にギ酸、一酸化炭素、メタンであり、副生成物として水素発生も起こる。 銅電極、白金電極、及び1mM H_2PtCl_6にそれぞれ10sec,30sec,5min,銅電極を浸漬させて作成した白金修飾銅電極を用い、2MPaの高圧条件下において、-2.5Vで定電位電解を行ったところ、銅電極では、メタン、ギ酸が確認された。それぞれの電流効率は、11.8%,6.9%となった。白金では有機物ガスは確認できず、ギ酸のみが確認された。その電流効率は、5.0%だった。Cu-Pt(1>電極では、メタン及びギ酸が確認された。それぞれの電流効率は、17.6%,37.0%となった。Cu-Pt(2)電極では、メタン及びギ酸が確認された。それぞれの電流効率は、7.4%,25.8%となった。Cu-Pt(3)電極では、一酸化炭素及びギ酸が確認された。それぞれの電流効率は、12.7%,30.3%だった。Cu-Pt(3)電極でのみ一酸化炭素が得られたこと及び、Cu-Pt(1)電極でメタン及びギ酸の一番高い電流効率が得られたことより、白金の修飾量が変化することにより、電極表面上での反応性が変化すると考えられ、また、白金を極微量修飾すると二酸化炭素の還元において、高い触媒機能奇示すと思われる。
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