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2002 年度 実績報告書

振動粒子層を用いた金属粒子と非金属粒子の分離に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14655374
研究機関岩手大学

研究代表者

中澤 廣  岩手大学, 工学部, 教授 (00113861)

キーワード振動粒子層 / 金属粒子 / 非金属粒子 / 分離
研究概要

製造工程で発生する不良電子部品の多くは,破砕後,埋め立て処理されている。電子部品は,プラスチック,紙,ゴム等の他,Al, Ni, Fe, Cu等の金属を多く含有しており,これらの有価金属を回収が望まれている。
非磁性金属粒子と非金属粒子の分離法には,渦電流選別法や重液選別法がある。しかし,不良電子部品の破砕産物は粒径が細かいため、渦電流選別では分離が難しく,また重液選別を行った場合,後工程で乾燥操作が必要なことから,これらの分離法が適用できない。本研究は、適当な比重の固体粒子層を振動させ(以下、この固体粒子を振動粒子、また層を振動粒子層と記す),試料の比重差を利用して比重の大きい金属粒子を振動粒子層に沈降させて回収する方法の開発を試みた。
実験は以下の手順で行なった。
1.所定の層厚になるよう,振動粒子をフルイ(直径150mm,深さ60mm)にいれ,試料粒子を所定量づつ粒子層表面に載せる。なお,大きさの関係は,振動粒子径>篩の目開き>試料粒子径である。
2.試料粒子と振動粒子の入ったフルイを受皿にセットし,これらを電磁式フルイ振盪機(上下方向にはほとんど振動せず、水平方向のみに振動する)に置き,観察窓付き保持蓋で固定する。
3.電磁式フルイ振盪機の振幅を設定し,一定時間振動させた後,振動粒子層を通過して受皿に落ちているものを回収産物とした。次にフルイを激しく振動させ,振動粒子層に残っている試料粒子を受皿に落として,これを未回収産物とした。回収産物と未回収産物の銅とゴムを手選し,それぞれを秤量し,回収率を算出した。
振動粒子としてジルコニアボール(粒径5mm)を用いて4×4mmの銅とゴムの分離について検討した。電磁式フルイ振盪機の振幅を調整することにより、銅を選択的に回収することができた。振幅を0.4mm,振動粒子層厚5mm,振幅0.4mm,振動時間3分の条件で実験を行った場合,銅とゴムの回収率は100%と11%であり,両者を分離することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 藤原英治, 藤井卓也, 高山雄介, 中澤 廣, 工藤靖夫, 佐藤敏人: "振動粒子層による金属粒子と非金属粒子の分離"資源・素材学会平成15年度春季大会講演集. 214-215 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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