本年度はこれまでに研究代表者がこれまで計測、取得したフィールドデータをデータベースとして整理し、これによりインバージョンに必要な要素を総合的にまとめた。また既に開発した手法を適用可能なデータを選択し、今後取得が必要なデータについてまとめる。この結果を韓国で実施したフィールド実験計画に適用することを計画している。 既存データに対しフルウエーブ情報を利用するインバージョンの適用を試みた。振幅、位相、偏波情報のすべて揃っているデータから、インバージョンで利用する情報を故意に限定し、解析結果の精度比較評価を行なう。これにより計測情報と解析結果との相関を検討し、計測密度ならびに計測情報の種類(振幅、位相、偏波)の有用性を評価した。同時にFDTDシミュレーションにより反射体モデルと反射偏波特性の関係についても検討した。 計測において偏波情報の取得は、極めて時間を要することがわかっている。まびいて計測した偏波情報をフルウエーブ情報へ付加することによる解析精度向上の効果について検討する。 またレーダポーラリメトリとして質の高いデータを取得するためにボアホール内で直交偏波発生が少なくアンテナ効率の高い水平偏波発生用アンテナについて実験的に検討した。
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