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2002 年度 実績報告書

害虫制御を目指したホルモンによる昆虫機能発現機構の包括的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14656022
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

松本 正吾  理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 主任研究員 (60134516)

研究分担者 本 賢一  理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 基礎科学特別研究員 (90333335)
大西 敦  理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 基礎科学特別研究員 (50342762)
永峰 俊弘  理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 先任研究員 (90237553)
鈴木 雅京  理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 研究員
キーワード昆虫機能発現 / フェロモン腺 / 平均化ライブラリー / カイコ / ペプチドホルモン / ジーンターゲッティング
研究概要

昆虫機能発現の分子による調節機構(カスケード)の理解に基づく新しい害虫制御・植物保護技術開発の萌芽として、ホルモンによる昆虫機能発現の分子機構の包括的解析を試みた。本年度は神経ペプチドホルモンPBANにより制御されるフェロモン産生系をモデルとし、機能発現を司る遺伝子の包括的解析とその分子メカニズムの解明に取り組んだ。まず、カイコ純系系統p50のフェロモン腺から、コピー数の少ない遺伝子を選択的に残した平均化cDNAライブラリーを作成し、ランダムに2000クローンをシークエンス、カタログ化した。次に、これらのクローンのうちacy-CoA desaturase (Desat), acyl-CoA binding protein (ACBP),acyl-CoA reductase (ACR, calinerinなどフェロモン産生に関わると考えられる機能分子遺伝子をクローニングし、構造解析するとともに、その発現解析からdesat 1,pgACBP, mgACBP, pgACRがフェロモン腺特異的かつ時期特異的(羽化1日前)に発現することを明らかにした。さらに、これら遺伝子の転写開始点を特定するとともに、プロモーター領域に転写に関わるCRE, SREなどの応答配列が存在することを明らかにした。
一方、機能発現に関わる昆虫遺伝子の機能を包括的に解析するツールとして、カイコでのジーンターゲッティング法の開発にも着手した。バキュロウイルスをターゲッティングベクターとして利用するため、カイコを宿主としないAcNPVを顕微注射法によりカイコ受精卵に接種したところ、このウイルスは効率よくカイコ胚子に感染したものの、予想に反して正常な胚発生に多大な障害を与えることがわかり、何らかの改善が必要と判断された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shogo Matsumoto: "Chemical characterization of cytoplasmic lipid droplets in the pheromone-producing cells of the silkmoth, Bombyx mori.)"Insect Biochemistry and Molecular Biology. 32. 1447-1455 (2002)

  • [文献書誌] Ken'ichi Moto: "Cell-specific expression of enhanced green fluorescence protein under the control of neuropeptide gene promoters in the brain of the silkworm, Bombyx mori, using Bombyx mori nucleopolyhedrovirus-derived vectors"Insect Biochemistry and Molecular Biology. 33. 7-12 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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