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2002 年度 実績報告書

プロバイオティックスを用いる乳酸菌セラピーの基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 14656038
研究機関京都大学

研究代表者

山本 憲二  京都大学, 生命科学研究科, 教授 (70109049)

研究分担者 牧村 裕  京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
玉置 尚徳  京都大学, 生命科学研究科, 助手 (20212045)
キーワードラクトフェリン / プロバイオティックス / ラクトバチルス属乳酸菌 / 乳酸菌セラピー / シャトルベクター
研究概要

本研究はプロバイオティックスとしての乳酸菌の機能をより一層高めるために宿主腸管との高い接着能や有用物質の分泌能を乳酸菌に賦与させようと言う企てで行う。目的の乳酸菌を得ることができれば、腸管に接着する病原性細菌を排除することが可能であり、乳酸菌によるセラピーを具現化することが可能になる。
本年はラクトバチルス属乳酸菌にヒト乳汁中の鉄結合性タンパク質ラクトフェリンを分泌させることを試みた。ラクトフェリンは抗菌性や免疫応答修飾活性など多彩な生理機能を有している。先ず、市販のヒト乳腺cDNAライブラリーからさまざまなcDNAを含むプラスミドを抽出し、これをテンプレートとして、既に報告されているラクトフェリンcDNAの塩基配列情報を基に作成したプライマーを用いてPCRを行った。得られたDNA断片をプローブとして、ライブラリーからコロニーハイブリダイゼーションによってラクトフェリンcDNAを保持する陽性クローンを選択し、プラスミドをシークエンスした。次に、得られた遺伝子を大腸菌BL21株に組み込み、ラクトフェリンの発現を調べた。即ち、pETシステムを用いてラクトフェリンを大腸菌に誘導発現させ、ウエスタンブロッティングによってラクトフェリンの発現を調べたところ、本タンパク質は可溶性部分に存在し、菌体内において強い分解を受けることが明らかになった。次に、乳酸菌におけるタンパク質発現ベクターの構築を試みた。Lactobacillus caseiの乳酸脱水素酵素の塩基配列情報をもとにPCRによって本遺伝子をクローニングし、本遺伝子のプロモーターとターミネーターを挟んで異種遺伝子の発現カセットを導入した大腸菌・乳酸菌のシャトルベクターを構築している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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