研究課題/領域番号 |
14656039
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
片岡 道彦 京都大学, 農学研究科, 助教授 (90252494)
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研究分担者 |
小川 順 京都大学, 農学研究科, 助手 (70281102)
清水 昌 京都大学, 農学研究科, 教授 (70093250)
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キーワード | 旧黄色酵素 / ケトイソフォロン / 不斉還元 / 立体選択的水素付加 |
研究概要 |
旧黄色酵素(OYE)はNADPH脱水素酵素とも呼ばれ、フラビンを補欠分子族とする酵素(フラボプロテイン)の最初の報告例として知られている。本研究では、新たな生体触媒の開発を目的として、分子レベルでの解析が主であった「旧黄色酵素」の物質生産における触媒としての機能解析・機能開発を行ってきた。 現在までに様々な生物種のゲノムが解読されており、Saccharomyces cerevisiaeやSchizosaccharomyces pombeなどの酵母においてもすでに全配列が明らかとなっている。ゲノムデータベース検索の結果、OYE相同タンパク質が、S. cerevisiaeやS. pombeにも複数存在していることが明らかとなった。そこで、S. cerevisiaeに存在する2種のOYEアイソザイムについて、遺伝子のクローニングを行い、大腸菌において大量発現させることを試みた。その結果、大量発現に成功し、この組換え菌体を触媒として、ケトイソフォロン等のエノン化合物に作用させたところ、立体選択的還元反応が効率よく行われることが明らかとなった。 また、我々が新たに見出したOYE生産菌Candida macedoniensisからもOYE遺伝子のクローニングを行い、塩基配列の決定に成功している。C. macedoniensisのOYEもS. cerevisiaeやS.pombeのOYEと高い相同性を示し、現在大腸菌内での大量発現を試みている。
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