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2002 年度 実績報告書

新しい甘味修飾タンパク質の活性構造相関の解析と物質生産

研究課題

研究課題/領域番号 14656054
研究機関東京大学

研究代表者

阿部 啓子  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10151094)

研究分担者 松本 一朗  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00291328)
反町 洋之  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10211327)
キーワード甘味修飾タンパク質 / 味覚 / 二次元電気泳動
研究概要

熱帯植物Curculigo latefoliaの種子からクルクリンとは別の新しい味覚修飾タンパク質を見いだした。これは酸味をショ糖に近い自然な甘味へと変換する特性を示す。甘味修飾タンパク質は6M尿素、10mMDTT存在下でSDS-PAGEを行い12KDaと10KDaのサブユニットから構成されることが判明した。次に同条件下で二次元電気泳動を行うと、上記の10KDa、12KDaのバンドはいずれも複数種のPIの異なる分子種を含んでいることが示唆された。次に10KDaと12KDaのバンドを切り出し、各々を酸化型グルタチオンを加え透析操作を行うことにより二量体の形成を試みた。SDS-PAGEで、10KDa、12KDaとも二量体が形成されていたが、甘味修飾活性は認められなかった。したがって、活性の本体は10KDaと12KDaの1:1のヘテロニ量体であることが強く示唆された。さらに、10KDaと12KDaの分子的特徴を明らかにするために、SDS-PAGE後ブロッティングし、糖染色を行った。その結果12KDaは糖タンパク質であることが判明したので、糖鎖構造についても現在解析を行っている。
一方、12KDaおよび10KDaについて、その一次構造をタンパク質化学的方法ならびにクローニングにより行っている。12KDaはトリプシン、リジルエンドペプチーゼ、V8酵素を用いて水解した。これらのうちトリプシン処理した際には一部分解されたが、リジルエンドペプチーゼおよびV8ではほとんど水解されなかった。トリプシン処理した12KDaのペプチドフラグメントのアミノ酸シークエンスを行っている。一方、この部分シークエンスを利用してクローニングを行うため、クルクリゴの実からmRNAを精製し、cDNAライブラリーを作成した。今後cDNAを同定し、シークエンスを決定する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Arai, S.: "Plant seed cystatins and their target enzymes of endogenous and exogenous origin"J.Agric.Food Chem.. 50. 6612-6617 (2002)

  • [文献書誌] Fukami, H.: "Salicylic acid carboxyl methyltransferase induced in hairy root cultures of atropa bellado with exogeneously added salicylic acid"Plant cell Physiol.. 43. 1054-1058 (2002)

  • [文献書誌] Endo, Y.: "DNA microarray analysis reveals drastic changes in gene expression profile of rat liver in response to dietary protein"J.Nutr.. 132. 3632-3637 (2002)

  • [文献書誌] Hata, S.: "Domain II of m-calpain is a Ca^<2+>-dependent cysteine protease"FEBS Lett.. 501. 111-114 (2001)

  • [文献書誌] Ishimaru, Y.: "An actin binding protein, CAP, is expressed in a subset of rat taste bud cells"NeuroReport. 12. 233-235 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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