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2002 年度 実績報告書

新育種技術開発に向けた自然クローン魚の減数分裂機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 14656073
研究機関北海道大学

研究代表者

荒井 克俊  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (00137902)

研究分担者 村上 賢  麻布大学, 獣医学部, 助教授 (80271360)
山羽 悦郎  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教授 (60191376)
キーワードクローン / 非還元卵 / 減数分裂 / 倍数体 / 雌性発生 / マイクロサテライトDNA / ドジョウ / フナ
研究概要

1.クローン生殖を行い、かつ二倍体であることが判明したオランダ産フナならびに北海道女満別町産ドジョウ系統について、まず研究材料の維持と増殖を試みた。ドジョウクローンについては、HCG注射による排卵誘起と人工受精の手法により次世代の作出に成功し、目下、数十個体の子孫を飼育している。これらは倍数性、クローン性、性比の調査に供試予定である。しかし、クローン二倍体フナは本研究開始直後、飼育槽の水質悪化により全滅した。
2.クローン二倍体ドジョウの子孫のクローン性は未検討であるが、野生集団より、ミトコンドリアDNAのハプロタイプを基に選別したクローン候補魚は、いずれも同一のマイクロサテライト・マーカー型を示すことから「クローン」と確認された。
3.クローン二倍体ドジョウは、非還元二倍性卵を産むことから、同所的に生じる自然三倍体は、この卵と両性生殖個体の精子との偶発的受精により生じることが判明している。今回、三倍体雄の精子に運動性がないこと、形態が異常なこと、これら精液の受精により発生胚が生じないことから、三倍体雄は不妊と判定された。
4.三倍体ドジョウ雌は、調査した範囲ではHCG注射による排卵誘起が可能であり、受精可能な成熟卵を産した。しかし、半数体卵を産む個体と1.1-1.7nの異数体卵を産む個体があった。
5.クローンの非還元卵形成機構解明の資とするため、三倍体由来二倍体子孫におけるマイクロサテライトマーカーの分離を調査したところ、三倍体の3つのゲノム中、クローンに起源する2つのゲノムのうち、必ず一方のゲノムは配偶子に伝達されないことが判った。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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