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2003 年度 実績報告書

高速で3次元的に海洋環境を利用する高次捕食者の方位と水温測定による索餌経路の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14656074
研究機関北海道大学

研究代表者

綿貫 豊  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (40192819)

研究分担者 和田 昭彦  北海道稚内水産試験場, 研究員
斎藤 誠一  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (70250503)
キーワードデータロガー / 海洋生態系 / 高次捕食者 / 索餌行動 / バイオメカニクス
研究概要

水深温度記録によるウトウの採食範囲の推定と加速度記録計によるウミガラスとヨーロッパヒメウの潜水行動記録の解析をおこなった。北海道天売島のウトウに水圧温度記録データロガーを装着しその潜水行動と同時に鉛直水温プロファイルを測定し、北海道水産試験場の調査船によって周辺海域の海洋観測を、2002年と2003年6月に実施した。両者の水温プロファイルの一致からウトウの採食場所を推定した。キャリブレーションをおこない、この方法で個体の採食場所をおおまかに解析することが可能であると判断された。2002年には多くは天売島の北から利尻島の間の沿岸部で採食したが、2003年には多くは天売島の南方向数十キロの増毛沿岸で採食していた。調査海域における5〜6月の表面海水温度は、2002年の方が2003年に比べて高く、対馬暖流勢力が2002年は強かったと考えられる。そのため、相対的に暖かい海域に分布するカタクチイワシを主たる餌とする本種は2003年には、より南で採食していたのではないかと推察される。
スコットランドのメイ島で、鳥に装着したデータロガーで尾頭方向加速度と腹背方向加速度を64Hzで記録し、翼で潜るウミガラスと足で潜るヨーロッパヒメウの推進調節を研究した。体軸角度は尾頭方向加速度の低周波成分から推定され、いずれの種もほぼ垂直に潜っていた。推進とストロークは腹背方向加速度の高周波成分から推定した。潜水しはじめは、大きな浮力にさからうために、ウミガラスは翼の打ち下げと打ち上げ両方で推進していたが、ウはパワーストロークでのみ推進した。深く潜水すると、ウはグライドを長くして、ウミガラスは打ち上げ時の推力発生を小さくして、それぞれ推進頻度を低下させたが、ストローク時間はほぼ一定に保たれたままだった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kuroki, Kato, Watanuki, Niizuma, Takahashi, Naito: "Diving behavior of an epipelagically feeding alcid, the Rhinoceros Auklets (Cerorhinca monocerata)"Canadian Journal of Zoology. 81. 1249-1256 (2003)

  • [文献書誌] Kato, Watanuki, Naito: "Foraging behaviour of chick-rearing rhinoceros auklets Cerorhinca monocerata at a at Teuri Island, Japan, determined by acceleration-depth recording micro data logger"Journal of Avian Biology. 34. 282-287 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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