研究概要 |
申請者らは,本年度まず果実の硬度を非破壊的に測定するシステムを構築し,その動作確認及び制御用ソフトの開発を行った。具体的には,小型加振装置,制御信号の増幅機器,小型加速度計,レーザードップラー速度計,振動の出力信号をFFT解析するソフト等を購入して,それらを制御するソフトウェアならびにハードウェアを製作・開発し,動作確認及び予備実験等を行った。 そして,ラ・フランス果実の追熟中における硬度変化を非破壊的に測定した結果,本システムで計測された振動出力の第1共鳴周波数と破壊的に計測した硬度の間には,R^2=0.8716とかなり高い相関があることがわかった。即ち,追熟により柔らかくなっていくラ・フランス果実の硬度を非破壊的に計測できることが示唆された。 また,品種"つがる"のリンゴ果実については,室温で放置されていたものの硬度変化を同じく振動出力の第1共鳴周波数と破壊的に計測した硬度の間には,R^2=0.7483とかなり高い相関があることを確認した。
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