研究概要 |
著者らは,前年度に構築した果実の硬度を非破壊的に測定するシステム,及び新たに考案したリンゴ果実形状選別への三次元計測システムを用い,以下の結果を得た。 リンゴ果実,品種"つがる""ふじ"については,室温で放置されていたものの硬度変化を振動出力の第1共鳴周波数と破壊的に計測した硬度の間には,高い相関があることを明らかにしたとともに,その実用可能性を確認した。 また,本システムは,追熟中のラ・フランスや収穫した緑,ピンク,赤色のトマトの硬度変化も計測することができ,将来の選別システムへの応用の可能性を確認した。 今年度新たに構築した三次元計測システムでは,リンゴ果実の3次元形状を正確に再現でき,さらにその情報を利用することにより,果実の比重の計測,虫食い傷,打撲傷の識別などを可能にした。 また,いくつかの形状係数を導入することにより,現在の選果システムで計測できないリンゴ果実の歪な形状を表現できた。これらの形状係数を用いることで,更なる高付加価値のリンゴ生産に寄与できることが示唆された。
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