• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

黒毛和種遺伝子発現のDNAマイクロアレーによる解析

研究課題

研究課題/領域番号 14656105
研究機関神戸大学

研究代表者

辻 荘一  神戸大学, 農学部, 教授 (10031220)

研究分担者 大山 憲二  神戸大学, 農学部, 助手 (70322203)
万年 英之  神戸大学, 農学部, 助教授 (20263395)
向井 文雄  神戸大学, 農学部, 教授 (50093323)
HARPER Greg  Livestock Industries, CRC・CSIRO・AUS, Senior Research Scientist
庄條 昌之  神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30332761)
キーワード黒毛和種 / ホルスタイン種 / 牛肉の品質 / cDNAマイクロアレー / mRNA / Real-time PCR
研究概要

家畜のゲノム研究は急速に発展し、ウシ全ゲノム配列が決定されようとしている。この段階に来て、家畜の経済的な形質に関連する全遺伝子を把握し、家畜の選抜や効率の良い生産を目指す学問が台頭してきた。それが、バイオインフォマテイックスである。このバイオインフォマテイックス研究にはマイクロアレーを利用した、網羅的・総合的な遺伝子解析が必要となる。我々は、オーストラリアのCooperative Research Center for Cattle and Beef Quality (CRCMQ)、CSIROと共同で、牛肉の肉質の改善に係わる遺伝子を発見するためのcDNAマイクロアレーの製作と、それを用いた分析に取り組んできた。実際には、神戸大学農学部附属農場にて、黒毛和種、ホルスタイン種、両者の一代雑種夫々3頭を供試し経時的にロース部分の筋肉(約1g)を生体より採取し、mRNAの分析、アミノ酸組成の分析、脂肪酸組成の分析等に取り組んだ。
1)mRNAの分析ではこれらの経時的に採取したサンプルと屠殺時に採取したサンプルとを9、000種類の遺伝子を貼り付けたcDNAマイクロアレーによって分析した。マイクロアレーの作成と分析はオーストラリア側が行った。その結果、肥育開始直後の10ヶ月齢付近で、品種間で著しく異なる遺伝子が、多数発見された。そのうちの一つは、以前から見当をつけていた遺伝子、Stearoyl CoA desaturaseで、この遺伝子が、牛肉の品質の指標になる事が改めて確認された。また、その他多数の遺伝子が発見されているので、今後は個々の遺伝子一つずつについて、Real-time PCR法などによって経時的に分析に、複数の遺伝子の経時的な動態が黒毛和種の肉質の改善にどのように係わっているかを明らかにしてゆく。この研究によって、何時の時期に殿遺伝子を指標にして調べれば、屠殺時の肉質の指標となるか、肉質改善の目標として、どのような遺伝子を対象にすれば肉質の改善が図れるかが明らかになろう。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Mannen H.: "Identification of mitochondrial DNA substitutions related to meat quality in Japanese Black cattle"J. Anim. Sci.. 81. 68-73 (2003)

  • [文献書誌] Shimogiri T.: "Linkage Mapping of the mitochondrial aconitase (ACO2) gene to chicken chromosome 1"Anim. Genet.. 29. 1 (2002)

  • [文献書誌] Lee Un Jun: "Localization of the muscular dystrophy AM locus using a chicken linkage map constructed with Kobe University resource family"Anim. Genet.. 33. 42-48 (2002)

  • [文献書誌] Mannen H.: "Mitochondrial DNA reveal that domestic goat (Capra hircus) are genetically affected by two subspecies of bezoar (Capra aegagurus)"Biochem. Genet.. 39. 145-154 (2001)

  • [文献書誌] 笹崎晋史: "AFLPマーカーを用いた肉用牛5品種の系統分析"日本畜産学会報. 72. J1-J5 (2001)

  • [文献書誌] Oyama, K.: "Heritability and repeatability estimated for reproductive traits of Japanese Black cows"Asia-Australian J. Anim. Sci.. 15. 1680-1685 (2002)

  • [文献書誌] 辻 荘一: "動物遺伝育種学事典"シュプリンガー・ヘアラーク東京. 636 (2001)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi