研究課題/領域番号 |
14656134
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
稲葉 睦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (00183179)
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研究分担者 |
高桑 雄一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40113740)
滝口 満喜 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 講師 (70261336)
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キーワード | グライコフォリンC / 赤血球膜 / 膜骨格 / 赤芽球系分化 / 膜タンパク質 / 小胞輸送 / タンパク質分解 / リン酸化 |
研究概要 |
A.牛GP-C分子多型と量的・機能的発現の関連の検証 1.COS細胞、K562細胞に牛GP-C^<S85>、GP-C^<N85>、各々のcDNAを導入し、発現系を作出した。これらの細胞を用いて、各GP-C分子の細胞内動態を解析した。検出のための抗体は、GP-C^<N85>の細胞質ドメインに対するものを新たに作製して用いた。 2.GP-C^<S85>、GP-C^<N85>はいずれも、ER、Golgi装置を経て細胞膜に達して安定に分布することが実証された。両者の発現量に明確な有意差はなく、細胞質内ドメイン85番目のアミノ酸残基の多型は、分子の膜発現に影響しないものと考えられた。同様に細胞外ドメインの多型も発現量への影響はなんら認められなかった。実際の赤血球膜においても遺伝子多型との関連性は認められなかった。 3.GP-C^<S85>、GP-C^<N85>とプロテインとの結合を分子間相互作用測定により解析し、両者が同等の親和性で結合、解離することを実証した。GST融合タンパク質を用いての解析により、GP-C^<S85>、GP-C^<N85>がともにカゼインキナーゼによるリン酸化を受ける基質となることを実証した。 B.GP-Cの膜発現に必要なモチーフの解析 1.細胞質ドメインのどの領域が膜発現に必須なのかを明らかにするために、S85からN-末端寄り約20アミノ酸残基の配列に焦点をあて、種々の変異体を作製した。現在、これらを培養細胞系に導入して、それぞれの発現動態を解析している。今後、特に上記リン酸化の必要性について検討する。
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