研究課題/領域番号 |
14657015
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松村 潔 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (10157349)
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研究分担者 |
小林 茂夫 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40124797)
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キーワード | 脳血管 / 内皮細胞 / プロスタグランジン / 好中球 / サイトカイン / 脳障害 / シクロオキシゲナーゼ-2 / 脳保護 |
研究概要 |
種々の炎症性・感染性刺激により脳血管内皮細胞でプロスタグランジンE_2(PGE_2)合成系が活性化される。このPGE_2が脳に作用して発熱等の神経・内分泌反応を引き起こしていることはすでに明らかである。一方、PGE_2は免疫系細胞に対して抑制性に作用することが知られている。本研究の目的は脳血管内皮細胞から分泌されたPGE_2が、脳での免疫系細胞を抑制し、脳を守る化学的バリアとして機能している、という仮説を検証することである。 初年度の本年は擬似的感染による脳障害のラットモデルを確立した。 脳実質への好中球の浸潤を脳障害の指標として検討した結果、下記の2つの実験条件で好中球の浸潤が見られた。 1、幼若ラット(3週齢)の線条体にインターロイキン1β(IL1-β)を10ng(1μ1)投与した。投与にはガラス微小ピペットを用いた。このモデルでは投与後6時間で、投与部位を中心に好中球の浸潤が観察された。 2、成熟ラットの尾静脈から細菌内毒素(LPS)を6mg/kg投与した。このモデルでは投与後22時間で脳全体に好中球の浸潤が観察された。 今後はこの2つの実験条件のうち、後者(2)を用いて研究を進める。その理由は後者の方が実験の再現性が高く、脳全体で好中球の浸潤が評価できることである。 このモデルで好中球浸潤量の定量化法と脳血管透過性評価法を確立する。 その後、プロスタグランジン合成阻害剤の効果、外部から投与したPGE2の効果について検討を行い、本研究の仮説の検証を行う。
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