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2003 年度 実績報告書

ヒト病態解析のためのヒト組織のSCIDマウスへの移植による新しいモデルの開発-破骨細胞形成抑制因子(OCIF)のSCID-Hu RAgモデルでの評価-

研究課題

研究課題/領域番号 14657050
研究機関岩手医科大学

研究代表者

沢井 高志  岩手医科大学, 医学部, 教授 (00125577)

研究分担者 吉田 昌明  岩手医大学, 医学部, 講師 (80210722)
宇月 美和  岩手医大学, 医学部, 助手 (50305992)
黒瀬 顕  岩手医大学, 医学部, 講師 (70244910)
遊道 和雄  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (60272928)
松野 博明  富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00219461)
キーワード関節リウマチ / 動物モデル / SCIDマウス / 骨破壊 / 破骨細胞 / 破骨細胞形成制御因子(OCIF)
研究概要

目的:手術時に得られた関節リウマチ(RA)患者の滑膜組織を、免疫不全(SCID)マウスの背部皮下へ象牙片と共に移植し、破骨細胞のin vivoでの活性を測定する系を確立し、このモデルを用いて破骨細胞形成抑制因子(OCIF)の効果を検討した。
材料と方法:1.骨を同時に移植したSCID-Hu RAgモデル:RA患者の手術時に得られた滑膜組織を骨と共にSCIDマウスの背部皮下に移植した。移植4週後に解剖して滑膜組織と骨組織を病理組織的に解析した。2.SCID-Hu RAg-pitモデルの作成:滑膜組織を象牙切片と共にSCIDマウスの背部皮下に移植し、4週後に象牙切片を取り出し、染色した後、破骨細胞による吸収窩(pit)を観察した。3.SCID-Hu RAg-pitモデルにおけるOCIFの効果:SCID-Hu RAg-pitマウスの背部皮下に滑膜組織と象牙切片を移植した。その後、200μg/headのOCIFをマウスの静脈内に投与した。1週後に解剖して象牙切片上に形成されたpit数をカウントした。
結果:1.骨を同時に移植したSCID-Hu RAgモデル:骨は血流による不安定さからくる生着のばらつきが大きく、破壊を検討することは困難であった。2.SCID-Hu RAg-pitモデルの作成:網膜組織を象牙切片と共にSCIDマウスの背部皮下に移植してpitの定量をおこなった。pitの評価は移植後3週目がもっとも適していることが示され、破骨細胞による骨破壊をin vivoで評価しうる系が確立された(SCID-Hu RAg-pitモデル)。3.SCID-Hu RAg-pitモデルにおけるOCIFの効果:コントロール群においては、20から170個のpitが形成されたが、OCIF投与群では10個以下のpitしか形成されなかった。
考案:SCIDマウスを利用して骨破壊を見るために、滑膜組織と象牙を移植すると、破骨細胞によるpit形成が起こり、in vivoでの破骨細胞の活性を測定することができた。このモデルに破骨細胞形成抑制因子(OCIF)をマウスに投与するとpit形成が抑制され、破骨細胞の形成がRANK-RANKLに依存していることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ogawa Y, Uzuki M, Sawai T, Matsuno H et al.: "Suppression of osteoclastogenesis in rheumatoid arthritis by induction of apoptosis in activated CD4+ T cells."Arthritis Rheum.. 48(12). 3350-3358 (2003)

  • [文献書誌] Koike Y, Uzuki M.Kokubun S, Sawai T: "Angiogenesis and inflammatory cell infiltration in lumber disc herniation."Spine. 28(17). 1928-1933 (2003)

  • [文献書誌] Yoshida W, Uzuki M.Kurose A, Yoshida M, T, Sawai T.et al.: "Cell characterization of mononuclear and giant cells constituting pigmented villonodular synovitis."Hum Pathol.. 34(1). 65-73 (2003)

  • [文献書誌] Sawai T: "Another possibly important function of VEGF related to polyneuropathy."Internal Medicine. 42(12). 1161-1162 (2004)

  • [文献書誌] Yoshino O, Matsuno H, Yudoh K, Abe Y, Sawai T, Uzuki M, et al.: "The role of Fas-mediated apoptosis after traumatic spinal cord injury."Spine. (In press).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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