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2002 年度 実績報告書

インターフェロン療法後に周期的発熱と全身倦怠感を呈する女性患者の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 14657118
研究機関山口大学

研究代表者

中村 康彦  山口大学, 医学部附属病院, 助教授 (30227946)

キーワードインターフェロン療法 / c型肝炎 / 発熱・全身倦怠感 / 性ホルモン / LHサージ / GnRHアナログ / インターロイキンー1
研究概要

自然性周期の月経期、排卵前、排卵直後、排卵1週間後に採血を行なった(自然周期)。次にゴナドトロピン放出ホルモンアナログを用いて内因性のLH, FSHの放出を抑制した環境下(人工的な下垂体無機能状態)で次の3周期を作製した。まず月経様出血を誘導した後、外因性にエストロゲン、続いてエストロゲン+黄体ホルモンを投与(hCG(-)周期)、または同様の処置の黄体ホルモン併用投与開始日にhCGも同時投与(hCG(+)周期)し、エストロゲン投与開始前、黄体ホルモン併用投与開始前、開始直後、さらに開始1週間後に採血を行った。また月経様出血を誘導した後に採血を行い、性ホルモンを投与せずにhCG投与を行い、その2日後に採血した(hCG単独周期)。
以上の4つの月経周期について検討したところ、本患者の主訴である発熱・全身倦怠感は自然周期とhCG(+)周期に認められ、それ以外のhCG(-)周期とhCG単独周期では認められなかった。さらに、採血された検体より血中エストロゲンおよびプロゲステロン濃度を測定したところ、hCG単独周期を除く3周期では同様の性ホルモンの変化(自然性周期の同様)を示していた。これらの結果は、性ホルモン(特にエストロゲン)とそれに続くhCG(自然性周期の場合は排卵に伴って出現する内因性のLHサージ)が本症例の症状発現に重要な役割を演じていることが明らかとなった。
発熱・全身倦怠感を引き起こす因子として、インターロイキンー1(IL-1)を初めとする炎症性サイトカイン(IL-6,TNF-α)の血中濃度の変化について検討したところ、これら炎症性サイトカインが最も高値となるのは月経期であり、発熱・全身倦怠感をみとめたhCG(+)周期のhCG投与2日後でも明らかな血中濃度の増加を認めなかった。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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