研究概要 |
目的:大気汚染物質のひとつであるディーゼル排気ガス由来のディーゼル排気微粒子(DE〓の呼吸器感染症の発症および経過にどのように影響するか、ディーゼル排気ガスを暴露し〓しないマウス各々に対して、暴露後に呼吸器感染を実験的に発症させて、病変の程度に差〓を科学的に解明することを目標とした。 対象・方法:ディーゼル排気ガス暴露を行ったマウス(BALB/c)に結核菌を吸入感染さ〓に及ぼすディーゼル排気ガス暴露の影響に関して実験を行った。暴露に使用する排気ガス〓ンジンを運転して排出される排気ガスをDEP3mg/m^3の濃度まで希釈して1日7時間、〓1,3,6ヶ月間暴露した。清浄空気下で管理したマウスを対照とし、排気ガス暴露した〓結核菌(kurono株)をInhalation Exposure System(グラスコール社製)を用いて吸入〓染7週間後にマウスを解剖して肺に形成された結節病変数および肺組織中の結核菌生菌数〓定し、対照群と暴露群とで比較することで感染抵抗性に及ぼすディーゼル排気ガス暴露の〓討した。 結果:1ヶ月暴露の実験結果では、肺に形成された結節病変数は対照群でマウス1匹の肺〓個、暴露群では3.6±2.7個で、暴露群の方で減少傾向を認めた(p=0.081254)。また、肺〓生菌数は対照群で84×10^4CFU、暴露群は33.8×10^4CFUであり、ディーゼル排気ガス暴〓が減少する傾向を認めた。次に3ヶ月暴露の実験では結節病変数は対照群で21.0±1.4個〓±3.1個であり、有意に暴露群で減少した(p=0.01)。また生菌数は対照群で平均5.7×10^4〓平均4.3×10^4CFUであり暴露群で減少傾向を認めた。以上のように、今回行った暴露条〓ル排気ガス暴露によりマウスの結核菌感染抵抗性が亢進する傾向を認めた。この傾向6〓様であるかどうか、現在実験を繰り返している。またこのメカニズムに関しては次年度の〓を進めていく予定である。
|