研究課題/領域番号 |
14657179
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
菊田 英明 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30271654)
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研究分担者 |
海老原 敬 北海道大学, 医学部附属病院, 医員
石黒 信久 北海道大学, 医学部附属病院, 医員
小林 邦彦 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60091451)
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キーワード | ヒトメタニューモウイルス / 蛍光抗体間接法 / RT-PCR / ウエスタンブロット法 |
研究概要 |
(1)ヒトメタニューモウイルス(hMPV)分離方法の確立:サルの腎臓の3代目培養細胞にDr. Osterhausより供与を受けたhMPV99-1株を吸着させて3週間培養を継続した。hMPV感染モルモット血清を1次抗体として蛍光抗体法を行い強陽性の細胞を観察できた。さらに感染培養細胞の上清を用いて2次感染を起こさせることに成功した。以上、臨床検体からウイルスを分離する準備は整った。 (2)RT-PCR法を用いたhMPVゲノム検出法の確立:hMPV99-1株(GenBank AF371344)のF蛋白の塩基配列を基にプライマーを設計してPCR法を行い、hMPV感染サル腎臓細胞から強陽性シグナルを検出できた。以上、臨床検体からウイルスゲノムを検出する準備は整った。 (3)蛍光抗体間接法を用いたhMPV抗体の検出:上記(1)の方法を利用してhMPV感染サル腎臓細胞を作製して、スライドガラス上に固定した。蛍光抗体間接法を用いて様々な年齢層の血清抗hMPV抗体を測定した。6か月から1歳までの血清のうち17.7%、5歳以上の血清の97%が抗体陽性であった。大半の人は5歳以下でhMPVに感染することを示している。 (4)合成F蛋白を用いた特異抗体の検出:F蛋白の一部を大腸菌を利用して合成して、これを抗原としてWestern Blot Analysisを行った。間接蛍光抗体にて高力価を示す血清を1次抗体として用いたところF蛋白に反応する抗体を検出した。さらに間接蛍光間接法にて陰性の血清ではF蛋白に対する抗体も保有していなかった。
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