研究課題/領域番号 |
14657184
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井田 孔明 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60313128)
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研究分担者 |
添田 栄一 東京大学, 理化学研究所・基盤研究部, 副主任研究員 (00039330)
滝田 順子 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00359621)
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キーワード | neuroblastoma / 1p36欠失 / API2 / 白血病 / 癌抑制遺伝子 / microarray / BACコンティグ / BAF60C |
研究概要 |
我々はこれまでスクリーニングキットやBACとPACの染色体整列化法を開発し、ゲノム整列化チップの実用化をすすめてきた。今回は、小児がんの診断としての染色体異常の検出のためのチップ作製と、小児がん関連遺伝子の探索法を検討した。まず小児がん、遺伝病等の染色体異常、あるいは遺伝子発現の動的変化を細胞遺伝学的レベルで検索し、その構造変化を簡便、迅速に解明できるゲノム整列化チップについて検討した。小児白血病と固形腫瘍の、70株からゲノムDNAとmRNAを抽出し、標識して、検出感度を高めた特異性の高い診断マニュアル作成するために、1p36のバックコンティグより1Mbごとのマーカーを抽出し検討した。ついで、アフィメトリックス社のGene Chipを用いて、まず神経芽腫20株で発現プロファイルを検討して予測し、さらに新鮮腫瘍50例で検討したところ、clusteringにより予後良好群と不良群に分けられた。API2とP19INK4D遺伝子は予後良好群で高発現であり、BAF60C遺伝子は予後良好群で有意に低発現であった。さらに染色体1p35-36の整列化したBACの内D1S244領域の200個を用い、キアゲン カラムで精製したDNAを手動のアレイアーでスポットし、プローブとして正常細胞、D1S244に欠損を持つ神経芽腫細胞株(NB-1)を使用し、アフィメトリックス社のスキャナーで定量したところhomozygous deletionの領域がみいだされ、BAC上の遺伝子を5種同定した。現在白血病についてもGene Chipの検討を進め、これらの作整したチップとGene Chipの12,600遺伝子との相関についても検討を進め、小児がん関連遺伝子の探索とアレイチップの完成をめざしている。
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