研究課題/領域番号 |
14657206
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久下 裕司 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (70321958)
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研究分担者 |
関 興一 北海道大学, アイソトープセンター, 教授 (60094835)
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)
佐治 英郎 京都大学, 薬学研究科, 教授 (40115853)
河嶋 秀和 京都大学, 医学研究科, 助手 (70359438)
清野 泰 京都大学, 医学研究科, 助手 (50305603)
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キーワード | インビボイメージング / 腫瘍 / 炎症 / 鑑別診断 / 核酸合成 / プロスタグランジン / チミジン |
研究概要 |
腫瘍と炎症を精度良く鑑別し、治療方針の決定に役立てることが、診断医学の最重要課題の一つである。申請者らは、核酸合成及びプロスタグランジン合成酵素(COX)を標的とし、ポジトロン断層撮影法(PET)、シングルフォトン断層撮影法(SPECT)による腫瘍/炎症の鑑別診断能を向上させることを目的として本研究を計画した。この目的を達成するため、本年度は以下の検討を行った。 (1)[C-11]ホスゲンを用いる核酸誘導体の簡便な標識合成法の開発研究 数種の標識前駆物質を合成し、チミン、チミジンの非標識合成及びC-11標識合成を試みた。その結果、新規に合成された標識前駆物質により非標識チミンの合成に成功した。さらに、この標識前駆物質と[C-11]ホスゲンとの反応により[C-11]チミン、[C-11]チミジンの合成に成功した。 (2)COX阻害薬の放射標識合成法の開発研究 構造-活性相関学的検討から、選択的COX-2阻害薬であるCelecoxibのヨウ素置換体をデザインした。さらに、放射性ヨウ素標識体を得るため、数種の標識前駆物質の合成、及びヨウ素置換体の合成を試み、これらに成功した。 (3)モデル動物に関する検討 核酸合成及びプロスタグランジン合成酵素を標的とする腫瘍診断の有用性を評価するため、対照として糖代謝、アポトーシス、及び低酸素マーカーの腫瘍・炎症内分布をモデル動物において測定した。現在、上記(1)(2)に記載した標識化合物の腫瘍・炎症内分布を検討中である。
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