研究課題/領域番号 |
14657224
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
山崎 純一 東邦大学, 医学部, 教授 (70182483)
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研究分担者 |
吉川 宏起 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10272494)
武藤 浩 東邦大学, 医学部, 助手 (60287539)
南條 修二 東邦大学, 医学部, 助手 (70328615)
妹尾 淳史 保健科学大学, 保健科学部, 助手 (00299992)
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キーワード | Cardiomyopathy / Bio humster / Carvedilol / ^<125>I-MIBG / オートラジオグラフィー |
研究概要 |
今期実験目標は、^<123>I-MIBGの静脈内投与4時間後までピンホールコリメーターにより心筋の交感神経の動態を観察し、^<125>I-MIBGによる心筋のミクロオートラジオグラフィー(ミクロARG)検査を行うのに(1)^<125>I-MIBGの最適な投与量(2)^<125>I-MIBG心臓固定法(3)^<125>I-MIBG投与後の最適な撮像時間等の基本的な3項目において検討を要する。 (1,2)8週令のシリアンハムスターにおいて^<125>I-MIBG 300μCiおよび30μCiを経静脈的に投与し、4時間後凍結法により心臓固定した。固定に当り、6種類の固定液を検討することにより無固定材料に対する固定後のアイソトープ残存率は5から90%と固定液によりアイソトープ残存率に差を認めた。また、^<125>I-MIBG投与量において心臓アイソトープ残存率に差を認めなかった。 (2)7週令のF1bおよびTO2心筋症ハムスターF1bおよび正常群(F),心不全群(N)およびβブロッカー療法(カルベジロール:2mg/Kg/day)群(C)の3群のハムスターにおいて^<123>I-MIBG 500μCi投与後,30分後の心臓/縦隔カウント比(H/M)2.93±0.3 2.37±0.1および3.07±0.34時間後3.0±0.3 2.23±0.2および2.19±0.3であった。F群は、時間にかかわらずアイソトープの心筋への取り込みを良好に認めたが、C群は30分のみであり、N群は30分以降アイソトープの心筋取り込み障害を認めた。 (1)^<125>I-MIBGの最適な投与量は、高投与量を必要とせず、30μCiの経静脈投与で十分であった。 (2)^<125>I-MIBG心臓固定法においてアイソトープ残存率が多すぎてもアイソトープの局在検証は困となるため、ミクロARGと組織所見との検証中である。また、ミクロ組織を検証することにより凍結法では、組織像が乱れるため包埋法を用いる。(3)交感神経障害およびカルベジロールの交感神経節における効果を検証するために^<123>I-MIBG投与30分後のイメージにおいては正常群と心不全群の^<123>I-MIBGの取り込みの相違を検証することが可能であるが、心不全群におけるカルベジロール効果判定をすることは困難と考えられ、N群およびC群の^<123>I-MIBG取り込みに差を認める4時間後のイメージが有用と考えられた。
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