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2002 年度 実績報告書

ヒストンデアセチラーゼ結合蛋白HDARTの発見と転写制御における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14657242
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

水谷 修紀  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60126175)

研究分担者 峯岸 克行  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10343154)
キーワードHDART / TPR / P300 / RAR / siRNA
研究概要

HDARTは、HDARTは855アミノ酸をコードし、TPRと呼ばれる34アミノ酸からなる構造を繰り返しもつ新規タンパク質である。RAR(レチノイン酸受容体)やGR(グルココルチコイド受容体)のコファクターであるSkipと直接結合し、HDACをリクルートすることにより、リガンド依存性のレセプターの転写活性化を抑制する。核内レセプターを介した転写の制御メカニズムの概要は明らかにされつつあるが、そのメカニズムにどのような因子が関与するかの解明は残されており、HDARTがこの機構に密接に関与する重要な分子であることを明らかにした。
さらに、HDARTはp53のコアクチベーターであるp300蛋白に直接結合し,その転写活性化能を阻害することによって癌抑制蛋白p53による遺伝子の転写を特異的に阻害することもあきらかになった。このメカニズムによってHDARTはP53機能を抑制するあらたながん遺伝子であることが判明した。こころみにHDARTのsiRNAによってその遺伝子発現を抑制してみると、細胞のDNA損傷に対する感受性が有意に高まることも明らかにした。今後癌治療の研究に役立つ可能性を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] R.Tsuchida, S.Mizutani et al.: "Detection of ATM Gene Mutation in Human Glioma Cell Line M059J by a Rapid Frame-Shift/ Stop Codon Assay in Yeast"Rad. Res. 158. 195-201 (2002)

  • [文献書誌] Oguchi K, Mizutani S et al.: "Missense mutation and defective function of ATM in a childhood acute leukemia patient with MLL gene rearrangement"Blood. (印刷中).

  • [文献書誌] Mizutani S.: "Genetic background as a possible determinant of clinical and biological features of Epstein-Barr virus infection-a hypothetical view"Crit Rev Oncol Hematol.. 44(3). 217-255 (2002)

  • [文献書誌] Tsuchida R, Mizutani S et al.: "Expression of Cyclin-dependent Kinase Inhibitor p27/Kip1 and AP-1 Coactivator p38/Jab1 Correlates with Differentiation of Embryonal Rhabdomyosarcoma"Jap J Cancer Res.. 93(9). 1000-1006 (2002)

  • [文献書誌] Tanaka, H., Mizutani, S., et al.: "Cytoplasmic p21Cip1/WAF1 regulates neurite remodeling by inhibiting Rho-kinase activity"J. Cell Biol. 2002. 158(2). 321-329 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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