研究課題/領域番号 |
14657317
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
小川 純一 秋田大学, 医学部, 教授 (20112774)
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研究分担者 |
吉村 昇 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (60006674)
片寄 喜久 秋田大学, 医学部, 助手 (40282165)
南谷 佳弘 秋田大学, 医学部, 助教授 (30239321)
水戸部 一孝 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (60282159)
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キーワード | ハイパーサーミア / 感温性磁性体 / Helmholtz coil / 肺癌 / 気道狭窄 |
研究概要 |
背景:進行肺癌における気道内腫瘍浸潤、気道閉塞は呼吸困難を伴うため可及的早期の気道開大が必須である.現在行われているステント挿入やレーザー焼灼などの方法はいずれも重大な合併症の可能性を有し、また患者にとっても苦痛を伴うなど問題点が残っている.そこで今回、微小感温磁性体を内視鏡下に腫瘍内に注入、体外から励磁波をあてて発熱させるハイパーサーミア治療を考案し、本研究を計画した. 方法:秋田大学工学資源学部との共同研究により、まず電磁誘導による磁性体の発熱試験を行った.市販の電磁調理器の誘導加熱用コイルを用い、磁束密度を測定しつつ各種金属片の温度上昇をサーマルカメラ(AVIO TVS-600)で記録し解析した. 結果:高周波磁場(7.21mT,22.91kHz)では径0.7mmのロッド状磁性体で30秒間の誘導磁場により50度付近まで加熱できることが分かった。またこのような高周波磁場を実現するためのコイル形状を解析した結果、人体にも応用可能な形状のHelmholtz coil(半径10cm,巻数300)で有効磁束密度が得られることが解明された. 現在、企業に外注し冷却装置も含め臨床応用を想定した試作機を作成中である.試作機完成後は、まずラットを用いたin vivo研究により生体内での局所加温の検証、腫瘍縮小効果、および正常組織の発熱も含め熱損傷についても充分な検討を加え、早期臨床応用を目標とする.
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