研究課題/領域番号 |
14657319
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
下野 高嗣 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80206242)
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研究分担者 |
平田 仁 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80173243)
加藤 憲幸 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40214390)
西川 政勝 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (30144257)
矢田 公 三重大学, 医学部, 教授 (80093152)
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キーワード | 大動脈解離 / 細胞治療 / 血栓 / 線維芽細胞 / 筋衛星細胞 / Type Iコラーゲンゲル |
研究概要 |
大動脈解離壁リモデリングをめざし、不安定な血栓を安定化、器質化させるための細胞治療技術の開発のため純系ラットによる同種細胞移植実験を行った。 a.移植細胞の準備 ルイスラットの中殿筋および大腿四頭筋より筋衛星細胞を、皮膚より線維芽細胞を採取、初代大量培養の後、凍結保存した。 b.3次元培地の作成 0.3%Type I collagen溶液にD-MEM培地、緩衝液を混和し3次元培地を作成し以下の治療液を調製した。(1)I群:D-MEM Mediumのみ50μL (2)II郡:Type Iコラーゲンゲル培地のみ (3)III群:線維芽細胞をIX10^6個含んだType Iコラーゲンゲル培地50μL (4)IV群:線維芽細胞丶筋衛星細胞を各々0.5X10^6個含んだType Iコラーゲンゲル培地50μL (3)、(4)はa.で準備した線維芽細胞、筋衛星細胞を解凍しDi Iにてラベルし用いた。 c.不安定血栓モデルへの細胞治療 ルイスラットの頸動脈の分岐部を結紮し中枢側にできた不安定血栓にb.で用意した治療液を注入した。 d.治療効果の検討 4週後に頚動脈を摘出し、HE染色、トリクロム染色にて血栓の器質化程度を検討、Hoechst 33342染色にてDi Iにてラベルした移殖細胞のviabilityを検討した。またcollagen線維の形成程度をimage解析ソフトを用い測定した。 この結果以下のことが確認された。 移殖した線維芽細胞、筋衛星細胞はviableで、移植4週後でも血管内に生着し増殖していること。 線維芽細胞+筋衛星細胞移殖群では、MediumのみやType Iコラーゲンゲル培地のみの注入にくらべ、明らかにコラーゲン線維の形成が促進されていること。 定量的にも線維芽細胞+筋衛星細胞移殖群では他の群に比べ、明らかにコラーゲン線維の形成が促進されていること。
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