研究課題
PA6と共培養する事によってES細胞を分化させるシステムを使用した。その結果、共培養開始から数日にて神経幹細胞のマーカーであるnestinを含む細胞が誘導され、その細胞を血清を含まない神経幹細胞増殖用の培地に移すことによってnestin陽性の細胞が増殖し、神経幹細胞を分離することに成功した。この方法によって誘導された神経幹細胞はグリア細胞よりも神経細胞に分化する傾向強いことを免疫染色にて確認した。従来、神経幹細胞を効率良く神経に分化させるには胎生初期の胚から細胞を採取する必要があったが、このシステムにおいてはES細胞の増殖が無限であり、その遺伝的性格から同一細胞を大量に誘導することが容易に可能である。従って移植のdoner細胞を誘導する方法としては有効であると思われた。また、このシステムを用いてGFP陽性のES細胞より誘導された神経幹細胞をマウス脳に移植を試み、生着する事を確認した。同時に生着した細胞は神経に分化していることを免疫染色にて確認した。今後は外傷モデルに移植してゆく予定である。
すべて その他
すべて 文献書誌 (2件)