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2004 年度 実績報告書

胚性幹細胞(ES細胞)を用いた硝子軟骨形成の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 14657365
研究機関島根大学

研究代表者

高田 晃平  島根大学, 医学部, 教授 (50093604)

研究分担者 内尾 祐司  島根大学, 医学部, 教授 (20223547)
松崎 雅彦  島根大学, 医学部, 助手 (70343283)
キーワード胚性幹細胞 / ES細胞 / 軟骨
研究概要

mouse ES細胞を1x10^6 cells/dishとなるようにfeeder細胞上に播種し、ES細胞を増殖させ、bFGF, TGF-βを様々な濃度と組み合わせで投与した。軟骨細胞への誘導を組織学的・組織免疫学的にtype II collagenとs100蛋白を指標として検索したところ、極一部に軟骨細胞様の所見を呈する細胞群を見つけた。しかし、将来の再生医学への応用を考えれば、十分な軟骨組織は誘導できていないと結論した。
サイトカインの競合作用や相乗効果を詳細に検証するために、繰り返し試験が容易なmRNAでの検索、つまりRT-PCR(type II collagen, aggrecan)を主な方法とした。bFGF, TGF-βの組み合わせに追加して、BMP2の効果についても検討した。特定の組み合わせてある程度の相乗効果を発揮させることはできた。しかし、その効果はやはり僅かであったり一時的であったため、この細胞培養系つまりfeeder細胞上に播種する方法では有用な軟骨組織培養は導けないと結論した。
そこで、mouse ES細胞をSCIDマウスの生体内に移植し、in vivoでの組織誘導を試みた。その結果、関節内にときおり成熟した軟骨組織が形成されていることがわかった。つまり、safranin-Oではっきり染色される組織が観察できた。これはfeeder細胞上でのin vitro培養系では決して形成されないレベルまで成熟した組織であった。しかし、このような組織が形成される確率は低かった。組織形成のばらつきは局所の環境に影響を受けていることはあきらかであった。現在は、その要因を検索するために、軟骨・骨形成に関与するとされているBMP/ Noggin/ Chordin/ cbfa-1/ CDMP-1/ GDF-5などについて検索している。今後はこれまでの知見を生かして、生体内で偶発的に形成される要因を同定したい。そのためにはさらに生体内での研究を推進し、可能性のある要因をin vitroで再現する実験系を確立し軟骨再生の実現を目指したい。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2012-10-05  

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