研究課題/領域番号 |
14657471
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
田畑 純 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (20243248)
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研究分担者 |
薗村 貴弘 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40347092)
山中 敦之 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (80343367)
植村 正憲 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00034215)
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キーワード | スンクス / Bmp4 / Fgf8 / Shh / 歯胚発生 / 歯列形成 |
研究概要 |
歯の発生にはまだまだ多くの課題があるが、とりわけ歯種の決定機構の解明は重要課題のひとつである。しかし、従来からよく利用されている動物であるマウスは切歯と臼歯の2種しか歯種を持たないという点で特殊な動物であり、現在の研究では歯種の決定機構の研究に自ずと限界がある。こうした点から、マウスとスンクス(すべての歯種を持つ実験動物、食虫類の一種)の比較研究を念頭にして、スンクスの歯種決定に関与する遺伝子の探索を行なった。 1.スンクス胎仔のcDNAライブラリからの遺伝子クローニング まず、発生第8日のスンクス胎仔から作成したcDNAライブラリを用い、マウスの歯胚発生に関与する遺伝子Bmp4,Fgf8,Shhのデジェネレートプライマーを作成して、PCRを行なった。そしてこれらのPCR産物をプローブとし、再び同ライブラリを用いて、目的遺伝子のホモログを釣り上げた。これらスンクスの遺伝子はクローニングされ、シーケンスされ、DDBJを介して遺伝子登録した。また、それぞれの発現様式もwhole mount in situ hybridizationによって明らかにした(Cellular Mol.Biol.48:OL289-296)。 2.スンクスの歯列形成の正常発生段階表の作成 スンクスの歯列形成の詳細な記載が無いことから、正常発生段階表(normal Stage)の作成に着手した。スンクス胎仔のE16-20の時期を中心に、顎顔面部の6μm厚連続切片を作成し、これをもとにコンピュータによる立体構築と顕微鏡下での詳細な観察を行っている。現在、この作業にかなりの時間を取られているが、次年度では一定の成果が得られる見込みである。
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