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2003 年度 実績報告書

口腔癌に対する特異的バイオマーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14657489
研究機関東京歯科大学

研究代表者

下野 正基  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085771)

研究分担者 河野 葉子  昭和大学, 歯学部, 助教授 (40195681)
村松 敬  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00276982)
橋本 貞充  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (10201708)
キーワードバイオマーカー / 口腔癌 / osteopontin / syndecan-1 / neuromedin-U
研究概要

本研究では口腔癌に対し、laser microdissection(LMD)やマイクロアレイ、SELDIなどの新しい技術を導入して、口腔癌に対する新しいバイオマーカーを開発することを目的としている。具体的には口腔癌と診断された患者から正常組織と癌組織を採取し、LMDを用いて正常上皮細胞のみと癌細胞のみを取り出し、RNAとタンパク質を抽出、マイクロアレイやプロテインチップを用いることにより、高度に発現あるいは消失する遺伝子、タンパク質を検索してバイオマーカーの候補を選び出し、口腔癌に特異的なバイオマーカーを開発する。平成15年度は昨年度に口腔癌で高頻度に消失していたNeuromedin-U syndecan-1と高発現していたosteopontinに対して免疫組織学的検索、さらには口腔癌由来細胞を用いた機能解析を行った。
1)osteopontin:舌癌検体に対してにはosteopontinの免疫組織化学的染色を行ったところ、正常上皮では発現が認められないものの、上皮異形成症や浸潤癌になると著明な発現が認められるようになった。また口腔癌におけるosteopontinの役割を検索するために口腔癌由来細胞を用い、antisenseで阻害実験を行った。その結果、阻害された細胞は運動能、浸潤能、増殖能が落ちることが明かとなり、osteopontinがこれらの機能に関与していることが明かとなった。この結果は2003年11月にSeoulの延世大学歯学部で行われたInternational synposium on Oral Pathology、2004年3月にHawaii、Honoluluで行われる第82回International Association for Dental Researchで発表され、現在、投稿準備中である。
2)syndecan-1:免疫組織化学的に正常上皮では発現が認めらたものの、上皮異形成症や浸潤癌になると著明な発現の減弱が認められるようになり、予後因子との関連性が明かとなった。現在、口腔癌由来細胞を用い、siRNAを導入して、口腔癌における機能の検索を行っている。これらの結果は2003年4月に福岡で行われた第92回日本病理学会総会で発表し、現在、投稿準備中である。
3)Neuromedin-Uは有効な抗体が作製できず、現在、in situ hybridizationでの検索を行っている。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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