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2003 年度 実績報告書

BMP/骨髄細胞の象牙質再生治療への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14657493
研究機関北海道医療大学

研究代表者

斉藤 隆史  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40265070)

キーワードBMP / 骨髄細胞 / 象牙質 / 再生治療
研究概要

骨髄細胞とRhBMP-2を用いて、石灰化誘導機能を組み込んだ覆髄剤、断髄剤を開発するための基礎実験を種々実施して以下の結果を得た。
最初に、動物実験において、線維状ガラス膜がBMPの支持体となりうることを見い出した。しかし、繊維状ガラス膜を支持体とした場合、軟骨形成が旺盛におこり、これは、支持体の幾何学的構造に起因するものと考えられた。移植後の炎症反応が強いものの、BMPの支持体としては骨不溶性基質(免疫原性を有しているため、臨床には不向き)についで、優秀な支持体であり、これを改良することにより、優れた象牙質形成因子となりうることが明らかになった。
次に、象牙質の石灰化に重要な役割を果たしていると思われるホスホホリンの機能に関してin vitro実験を行い、結合型ホスホホリンのリン酸基が重要な役割を占めているが、脱リン酸をうけた場合には、カルボキシル基とリン酸基の共同作用が重要となることが明らかになった。また、結合型に対して遊離型ホスホホリンは石灰化制御に働くことが明らかになった。また、支持体となるコラーゲンに関しては、コラーゲン繊維の安定化がホスホホリンの共有結合の安定化につながり、石灰化誘導能を増強させることが明かとなった。
骨髄細胞をホスホホリン・コラーゲン複合体上で三次元培養してハイブリッド人工骨を作成して、ラットの骨人工欠損部に移植したところ、旺盛な骨、骨髄形成が誘導された。
そこで、さらにBMPホスホホリン・コラーゲン複合体を骨髄細胞分化のscaffoldとして使用してラット頭蓋骨骨膜下に移植したところ、旺盛な骨形成が確認され、象牙質再生治療に本複合体を使用することにより良好な結果が得られることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 斎藤隆史ら: "rhBMP-2/FRIOS Algipore複合体による同所性硬組織誘導実験"日本歯科保存学雑誌. 46. 296-301 (2003)

  • [文献書誌] T.Saito et al.: "Role of phosphophoryn frel in solution in biomineralization in vitro"J.Hard Tissue Biol.. 12. 6-10 (2003)

  • [文献書誌] T.Saito et al.: "Clinical Results for Vital Tooth Bleaching"J Esthetic Dent.. 16. 19-26 (2003)

  • [文献書誌] 荊木裕司ら: "コンピューター支援マルチメディア教材の保存修復学実習への応用"日本歯科教育学雑誌. 18. 209-218 (2003)

  • [文献書誌] 塚越慎ら: "本学歯学部保存科において研修医が行った歯内治療の成績"日本歯科教育学雑誌. 18. 219-223 (2003)

  • [文献書誌] T.Saito et al.: "in vitro study of remineralization of dentin"Caries Research. 37. 445-449 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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