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2004 年度 実績報告書

金属アレルギー発症における細胞内イオン取り込みの患者固有傾向識別法確立への試み

研究課題

研究課題/領域番号 14657499
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

濱野 英也  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助手 (30280986)

キーワード歯科金属 / 金属アレルギー / 金属イオン / 培養細胞 / 溶出 / 生体適合性
研究概要

歯科医療で使用されている補綴修復物合金に含有される金属元素が原因と考えられるアレルギー疾患等の障害が頻繁に報告されるようになり,生体にとって従来ほぼ無為害性とされてきた歯科金属でも,状況により注意を払う必要がでてきている。歯科金属に含有される元素の溶出から生体への影響までを,医療従事者として詳細に把握し,歯科材料による為害性の可能性のある各症例については,的確に対応できる体制作りが望まれるようになっている。口腔内や体内のような各金属イオンが存在する環境下での各種培養細胞への金属イオンの取り込みとDNAレベルでの障害,機能性タンパクならびに遺伝子発現の様相,および細胞の損傷,回復,死滅に与える影響について検索し,アレルギー反応とのデータを蓄積することにより細胞のイオン取り込み傾向や付随する要因より,アレルギー反応を予測し,診断や治療に役立てる手がかりを得ることが本研究の目的である。ゲル電機泳動システムを使用し,培養細胞にアレルゲン性の高いコバルト,ニッケル,クロム,水銀イオンを選択して投与,さらにDNAマイクロアレイスキャン蛍光検出装置により遺伝子解析を行うべく,昨年度より,従来の実験に加えて新たにチタン,カドミウム等の生体親和性の明らかに異なる金属イオンと培養細胞の種類を追加しながら検索を行ったところ,やはりカドミウムによる取り込み量と細胞障害性が大きく,また,イオン化することが困難な酸化チタンでも,細胞によっては損傷が起こることが明らかになった。細胞内の取り込み物質の分布と動態およびSEMと微量金属測定装置により細胞内金属の局在およびイオン濃度と細胞分画法による金属イオンの存在を確認し,細胞内機能分子との相互作用についてもある程度の関連性が現われたため,この原理を利用することで患者固有のアレルギー発症傾向を識別する手法開発につながると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 図書 (1件)

  • [図書] チェアーサイドの歯科とアレルギーガイドブック2004

    • 著者名/発表者名
      濱野英也, 他編・著
    • 総ページ数
      71
    • 出版者
      デンタルダイヤモンド社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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