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2004 年度 実績報告書

金属アレルギーの分子生物学的診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14657503
研究機関広島大学

研究代表者

二川 浩樹  広島大学, 病院, 講師 (10228140)

研究分担者 貞森 紳丞  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40187167)
安部倉 仁  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (30159454)
キーワード金属アレルギー / イムノブロッティング法 / 感作金属
研究概要

金属あるいは金属元素は日常生活で必要不可欠な存在であり,また,ヒトの代謝系の中でも非常に重要な役割を果たしている.しかし,何年も前に修復に使用された金属が,口腔内でイオン化し,タンパクと結合して抗原となり感作されることによって,その後,皮膚や粘膜などにアレルギー性の疾患を引き起こすことがある。これが,いわゆる金属アレルギーである.本研究では,まず、金属アレルギー被疑者に対して、パッチテストによってアレルギーの有無、症状の関連を検討するために臨床における金属アレルギー患者の検査を行った。
平成10年4月〜平成15年8月本学歯学部附属病院第二補綴科を金属アレルギーの疑いで受診した患者女性142名(平均年齢47.7歳)および男性36名(平均年齢49.5歳)に対してパッチテストを行った。パッチテストの判定は,国際接触皮膚炎研究班(ICDRG)の判定基準に基づき判定を行った。
パッチテストの結果178名の被疑患者のうち,146名(男性28名/36名;女性118名/142名)で何らかの金属に対して陽性反応が認められた.特にCr, Ni, Ir, Coの順で陽性者が多く,従来より多いとされるHg陽性者はそれほど多くなかった.また,多い人では一人で16種(1名)、14種(2名)の金属に対して陽性反応が認められた.今回の我々の結果は,他の報告とほぼ同様にCr, Ir, Ni, Pdで陽性率が高かったが,HgやSnに対する陽性率は低い陽性率であった.一般的には,Ni, Pt, Auなどによる陽性は,ピアスによる感作が原因と考えられている。Hgに対する陽性は,幼少時のマーキュロクロムの使用やアマルガム充填との関連が指摘されているが他の報告よりも今回の調査で低い値を示した.このうち口腔内金属を置き換えることで劇的に症状の改善・治癒をみた症例中同意を得た4名について血液を用いイムノブロッティング法によって感作金属を同定可能ではないかの知見を得た.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 金属アレルギー被疑患者のパッチテスト・元素分析の過去5年間の集計2004

    • 著者名/発表者名
      二川浩樹, 青木美枝, 川村真弓, 古川匡恵, 山門千晃, 石田和寛, 浜田泰三
    • 雑誌名

      広島県歯科医学会雑誌 31

      ページ: 23-30

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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