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2003 年度 実績報告書

超音波を併用した数値制御切削加工による新しいセラミック修復物の成形

研究課題

研究課題/領域番号 14657509
研究機関昭和大学

研究代表者

堀田 康弘  昭和大学, 歯学部, 講師 (00245804)

研究分担者 宮崎 隆  昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
キーワードCAD / CAM / 切削加工 / 加工ツール / 耐久性
研究概要

前年度までに,本CAD/CAMシステムで採用しているセラミックスの切削加工に用いられる各種加工ツールの改良と試作を行ってきた.また,セラミックスを切削加工した場合の各種試作ツールの消耗について検討したところ,その耐久性に問題があり加工コストの点で不利であることがわかってきた.そこで,本年度は加工方法そのものに焦点を当て,まず本システムの加工機部分に超音波発信装置を組み込むための検討を行なったが,その後の調査で,超音波振動による駆動系の耐久性に問題が生じることが分かった.また,これを回避した上で必要とされるモーターの性能を実現するためには,機械そのものの大型化が必要となるため,現実的な方法ではないことも判明した.そのため,現実的な解決方法として,現在のモーターを利用した研削加工について検討を行った.これまで本システムでは,チタンなどの金属材料も加工の対象としてきたため,加工時間の短縮や,加工精度の向上といった性能を高めるために,低速でも高トルクのモーターを採用してきた.しかし,この切削加工という加工方法の制約上,セラミックでは使える材料が制限されてしまっていた.そこで今回,研削加工用ツールを新たに試作し,歯科用キャスタブルセラミックスのクリセラ(九耐デントセラム(株))を用いたセラミッククラウンの加工を行い,従来の切削加工法ならびに,本システムで加工したワックスパターンを鋳造法で製作したセラミッククラウンとの間での強度の変化について比較を行なった.完成したクラウンの適合に関しては,いずれのクラウンにおいても目視レベルでは十分な適合が得られていたが,同じデータを用いたにもかかわらず,研削加工のものでは,がたつきはないが少し緩めな適合であった.また,破壊強度は,鋳造法で製作したクラウンが一番高い値を示し,研削加工により製作したクラウンではこれにほぼ近い値となった.一方,切削加工により製作したクラウンは有意に低い値を示しており,切削による応力が必要以上に材料表面にかかっていたのではないかと考えられる.これらのことより,精度的な面で問題があるが本システムでの研削加工が,セラミックスの加工に有利であることが分かった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 堀田康弘, 他: "コンピュータ支援による補綴物の自動製作に関する研究(第22報)加工方法によるセラミックスの強度変化"歯科材料・器械. 22(5). 402 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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