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2003 年度 実績報告書

禁煙によるヒト好中球遺伝子発現の変化

研究課題

研究課題/領域番号 14657552
研究機関新潟大学

研究代表者

吉江 弘正  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20143787)

研究分担者 久保田 健彦  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50303136)
キーワード禁煙 / 好中球 / 遺伝子発現
研究概要

本研究の目的は、喫煙者が長期に渡って禁煙を行った際の経時的変化を、歯肉微小血管系の循環機能や末梢血中の好中球から発現する免疫系サイトカインのmRNAレベルで評価することである。
これまでに我々は、1日10本以上、5年以上の喫煙歴を有し全身性疾患および歯周炎がない16名のボランティアを実験群被験者として、上記疾患と喫煙経験が全く無い非喫煙者11名を対照群被験者として選定し、実験群被験者は8週間の禁煙プログラムに参加した。その結果、被験者16人中11人が8週間の禁煙を継続し、いずれも1日で呼気中CO濃度が有意に減少した。また、歯肉血流は禁煙前と比較して3日後に有意に増加した。歯肉溝滲出液量は禁煙前と比較して5日後に有意に増加し、2週以降は非喫煙者とほとんど変わらなかった(J Clin Periodontol, in press)。
今年度は、実験群被験者より禁煙直前と禁煙1、4、8週後の計4回にわたって末梢血を採取し、好中球を分離した。合成ペプチドfMLPによる刺激後、total RNAを抽出・精製し逆転写を行い、その後半定量RT-PCR法により各種mRNA(IL-1β、IL-8、TNF-α、VEGF、MMP-8)の発現量を定量し、比較検討した。コントロールは対照群被験者の好中球とした。
その結果、非喫煙者の好中球に比べ喫煙者の好中球ではいずれのmRNAレベルも有意に低かった。本実験の結果は、喫煙(ニコチンやタバコ煙中の有毒な化学物質の刺激)により、好中球の遺伝子発現機能が傷害される可能性を示唆した。
上記内容については2003年日本呼吸器学会、同年米国歯周病学会併催日本歯周病学会にて発表済みであり、現在は国際専門雑誌へ投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshiya Morozumi: "Smoking cessation increases gingival blood flow and gingival crevicular fluid"Journal of Clinical Periodontology. In press.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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