• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

神経疾患バイオセンサーとしての脂肪酸結合タンパクの可能性追及

研究課題

研究課題/領域番号 14657623
研究機関東北大学

研究代表者

近藤 尚武  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20004723)

研究分担者 大和田 祐二  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20292211)
キーワード脂肪酸結合タンパク / 疾患マーカー / ELISA / 肺 / 脳 / ARDS
研究概要

本申請では、組織および細胞に比較的高い発現特異性を有する脂肪酸結合タンパク分子ファミリーに着目し、測定が簡便でしかも鋭敏な疾患マーカーとしてFABPが機能するか否かを、マウス疾患モデルを用いた基礎的解析から検証した。現在までに以下のような結果を得ている。
まず測定法としては、微量なタンパクを検出するのにすぐれた方法であるサンドイッチELISA法の条件検討を行い、5種類のFABP(脳型B-、上皮型E-、心臓型H-、肝臓型L-および脂肪細胞型A-FABP)のピコグラムレベルのタンパクを血清および臓器から定量的に検出する方法を確立した。さらに、応用の第1段階として、マウス肺にLPSを経気管的に投与したARDS(急性呼吸不全症候群)モデルを作成し、血中および肺胞洗浄液中のFABP量を定量したところ、L-FABPの発現がLPS投与後早期に血中レベルで上昇することを突き止めた。また同時に、L-FABPが肺胞マクロファージに発現することも、形態学的解析によって証明した。これまでに鋭敏なマーカーの開発が望まれていたARDSの発症余地や重傷度の指標としてL-FABPが有用であることを示した。以上の結果は、現在欧文誌に投稿中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S Abdelwahab, Y Owada, H Kondo: "Localization of brain-type fatty acid binding protein in Kupffer cells of mice and its transient decrease in response to LPS"Histochemistry and Cell Biology. 119. 469-475 (2003)

  • [文献書誌] N Kitanaka, Y Owada, H Kondo: "Specific localization of epidermal-type fatty acid binding protein in dendritic cells of splenic white pulp."Histochemistry and Cell Biology. 120. 465-473 (2003)

  • [文献書誌] N Takano, Y Owada, H Kondo: "Cloning and characterization of a novel variant of mouse M-rdgBβ,and its mRNA localization in mouse brain in comparison with other M-rdgBs."Journal of Neurochemistry. 84. 829-839 (2003)

  • [文献書誌] Y Owada, H Kondo: "Cellular Proteins and their Fatty acids in Health and Disease(Duttaroy AK, Spener F eds)"Wiley-VCH. 460 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi