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2002 年度 実績報告書

超音波造影剤の臓器内動態、細胞障害の評価と評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14657628
研究機関自治医科大学

研究代表者

伊東 紘一  自治医科大学, 医学部, 教授 (60095007)

研究分担者 大河原 重雄  自治医科大学, 医学部, 教授 (60049088)
重田 浩一朗  自治医科大学, 医学部, 助手 (80322402)
谷口 信行  自治医科大学, 医学部, 助教授 (10245053)
尾本 きよか  自治医科大学, 医学部, 講師 (90306118)
キーワード超音波 / 造影剤 / 肝臓 / 肝類洞 / 内皮細胞 / 血小板凝集 / 電子顕微鏡 / 細胞内小器官
研究概要

超音波造影剤の肝臓内での影響を評価する目的で、ウイスターラットを用いて、超音波造影剤(レボビスト)を静脈内投与した後で超音波を照射し5分、15分、60分、6時間、24時間で肝臓を摘出し、光学顕微鏡、電子顕微鏡により観察した。ラットは(1)何もしないコントロール群、(2)超音波造影剤投与のみの群、(3)超音波の照射のみの群、(4)造影剤投与超音波照射直後の群、(5)造影剤投与超音波照射後1日目、(6)造影剤投与超音波照射後14日目に分けて、開胸開腹し、心臓に冷生食水と冷2.5%グルタルアルデヒド2%パラホルムアルデヒド液の注入を行い、肝臓を取り出し固定し、光学・電子顕微鏡による観察を行った。結果:肝臓の超音波画像は造影剤により高エコーとなり、造影剤の効果は確認された。肝臓の摘出のために開腹した時点での肝臓には肉眼的に変化は見られなかった。光学顕微鏡の観察では造影剤投与超音波照射の直後、1日目、14日目の全てにおいて肝細胞内に空包が確認された。電子顕微鏡所見では、超音波照射のみの群でも空包形成が見られた。さらに超音波照射のみの群では空包と共に円形の黒色の異常構造物を認めた。また、超音波造影剤のみの群でもこのような異常な構造物を認めた。造影剤投与超音波照射の群では空包や異常構造物が多く認められ、さらにミトコンドリアのクリスタの不明瞭化などの変化も見られた。14日目の群では異常構造物を細胞外に排出しているがごとき所見も見られた。細胞内に見られた空包は細胞外に開口している部分もみられた。さらに、造影剤投与超音波照射により肝臓の類洞の内皮細胞の破壊があり、血小板の集族化(血小板凝集)が見られた。考察:これまでの検討では、造影剤投与超音波照射は肝細胞と細胞内小器官に大きな変化をもたらしていることが明らかであり、詳細な検討が必要であると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊東 紘一: "造影超音波検査は肝細胞に影響を与える-電子顕微鏡での検討-"日本超音波医学会基礎技術研究会資料. 102・2. 6-8 (2002)

  • [文献書誌] Kouichi Itoh: "In vitro platelet activation by an echo-contrast agent"Journal of Ultrasound in Medicine. April. (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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