研究課題/領域番号 |
14657647
|
研究機関 | 岩手看護短期大学 |
研究代表者 |
中村 令子 岩手看護短期大学, 看護学科, 教授 (60227957)
|
研究分担者 |
吉岡 芳親 岩手医科大学, 医学部, 講師 (00174897)
作間 弘美 岩手看護短期大学, 看護学科, 助手 (40331277)
|
キーワード | 足浴 / 温熱刺激 / 深部体温 / 皮膚表面 / 皮膚血流量 |
研究概要 |
1.足浴による下腿部表面温度の変化 1)下腿各部位での皮膚温、皮膚血流量の測定 40℃10分間の足浴を実施し、足背、下腿部前側内側と腓腹部での経時的な温度変化を観察した。足背部の測定には、前年度の研究から得られた湯温の影響を受けない測定方法を用いた。下腿部前側内側は腓腹部表面温度に比較して約0.6℃高いことがわかった。 2)サーモグラフィによる温度変化の測定 1)の結果より、下腿部表面温度を広範囲に測定し温度分布を明確に捉えるために、サーモグラフィによる測定を行なった。40℃の湯で10分間の足浴を実施し、経時的な温度変化を観察した。足浴開始後約1分から下腿部前側の皮膚温が上昇を始め、徐々に腓腹部との温度差が大きくなり、開始後10分では約4℃の温度差があった。 2.超高磁場MRI装置による深部体温の測定 1)足浴前後の測定 40℃10分間の足浴を実施した前後の温度変化の測定を行った。腓腹部の皮膚表面より約1.5cm内部の筋肉温を安静時に測定後、室外にて足浴を実施し、実施後の筋肉温を再び測定した。測定は約4分ごとに行い30分程度の測定を行った。測定途中で移動があるため、前後の測定条件が異なることから前後のデータを比較することが困難であったが、安定した測定が行えた事例では、前:38.51±0.01℃(mean±SD)、後:39.06±0.01℃と、前後で約0.5℃の上昇が認められた。コントロールとしての加温なしで同様に室外に出た前後の測定では前:37.77±0.13℃、後:37.39±0.13とやや低下した。 2)ホットパックによる加温前後の測定 足浴を実施することにより、下腿部が移動し測定条件が一定に保たれないことから、臥床状態を保ったままで加温できる方法として、安静時の測定終了後にホットパックを足部に貼用して、足浴時と同様の測定を行った。この場合も、足浴実施と同様に0.5℃程度の温度上昇が認められた。
|