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2002 年度 実績報告書

糖尿病とともに生きる女性患者のセルフケア行動についての意思決定と実行に関する要因

研究課題

研究課題/領域番号 14657659
研究機関神戸市看護大学

研究代表者

池田 清子  神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (60224755)

研究分担者 神徳 和子  神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (80347541)
福田 和明  神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (40347539)
荒川 靖子  神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50167996)
キーワード糖尿病者 / セルフケア行動 / ジェンダー / 意思決定
研究概要

平成14年度は、国内・国外の文献検索と検討を行った。その結果、女性の健康ケアの意思決定についての関心は男性より高く、健康関連の情報を広く得たいと思っていること、女性は意思決定において、より高い葛藤がみられる傾向があること、その葛藤の要因には、伝統的なジェンダー役割、家事役割分担、社会から期待される身体的特徴などが明らかにされている。糖尿病をもつ女性の葛藤の背景には、ソーシャルサポートや内発的動機づけの不足などの心理社会的な要因が影響しているとの結果もある。また、心理的な傾向として慢性呼吸不全や心筋梗塞をもつ女性患者は、男性に比べ不安やうつ症状が現れやすいという結果がある。このような心理的状態は女性患者の意思決定に、何らかの影響を及ぼしているであろう。意思決定の過程に着目した2型糖尿病、多発性硬化症などの慢性疾患をもつ女性の意思決定の重要性とその意味についての研究では、対象の意思決定の内容に疾患による違いはみられなかったが、決定の過程において用いられる情報(時間的経過、検査データ、社会的な文脈との関連、習慣化されたセルフケア行動、入手可能な疾患に特有の情報など)の内容が疾患ごとに異なっていた。女性は意思決定の過程で、感情をともなうような心理・社会的な問題について男性より話す傾向があるとされている。今後、糖尿病と治療に関してどのような情報が女性患者の意思決定に影響を及ぼすのかを分析することは、女性の意思決定を支援するために重要であろう。
以上の文献検討の結果、糖尿病あるいは慢性病をもつ女性患者の意思決定における葛藤と葛藤に影響する要因は明らかになった。しかし、これらは全て米国の文献であるため、今後はわが国のジェンダーの文化的な要素や特色を文献から検討し、セルフケア行動の意思決定と実行に関する枠組みに組み込む必要がある。平成15年度は、セルフケアの意思決定と実行に関する枠組みに基づき、前調査・本調査を実施する予定である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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