• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

脳波を使ってイメージされた運動をコンピュータ上に再現する

研究課題

研究課題/領域番号 14658009
研究機関東京工業大学

研究代表者

小谷 泰則  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (40240759)

キーワードBrain Computer Interface / 脳波 / イメージ
研究概要

本研究の目的は、「ブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)」という概念に基づいて、脳波の中に含まれる運動関連電位を抽出し、コンピュータ画面上にシミュレートしたロボットにイメージした運動を再現させ、スポーツ選手のためのイメージトレーニングの評価に用いることを目的としている。
平成14年度は、数値計算ソフトMATLABを利用してコンピュータの画面上に右腕部分をシミュレートし、おもに仮想空間内の身体のパーツの開発を行った。平成15年度は、事象関連電位の中から運動イメージと関連する電位をより効率的に取り出すための測定パラダイムの開発を行った。平成16年度では、前年度に開発された実験パラダイムを用いて測定された脳波から運動と関係があると考えられる成分を抽出し、画面上にシミュレートされた右腕を動かすシステムを開発した。通常、BCIは様々なフィルタを用いてリアルタイムでマシン側を操作するために、過度な動きを意図的にイメージしたりする。しかし、本研究ではイメージトレーニングの評価という観点から、運動をイメージした脳波を加算平均することによって運動関連電位とそれ以外の生理学的ノイズを区別する手法を用いた。この手法の場合、リアルタイム処理は行うことができないものの、イメージされる運動が小筋運動でもより正確に運動と関連する脳活動を反映することができた。実験では、被験者にイメージトレーニングを行わせ、その前後の脳波を加算平均し、その中から運動と関連すると思われる成分を抽出し、コンピュータ上の右腕と連動させた。その結果、トレーニング前にはイメージで右腕を動かすことはできなかったが、7日間のトレーニングでコンピュータ上の右腕を動作させることが可能となった。以上のことより、イメージトレーニングのBCIによる評価の有効性が示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The effect of reward and punishment on the stimulus-preceding negativity : fMRI and ERP studies2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Kotani, Y.Ohgami et al.
    • 雑誌名

      Psychophysiology 41. Sup.1

      ページ: S6

  • [雑誌論文] Effect of reward and stimulus modality on the stimulus-preceding negativity2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Ohgami, Y.Kotani et al.
    • 雑誌名

      Psychophysiology 41

      ページ: 729-738

  • [雑誌論文] The effect of reward and punishment on the stimulus-preceding negativity : An ERP study2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Ohgami, Y.Kotani et al.
    • 雑誌名

      Psychophysiology 41. Sup.1

      ページ: S73

  • [雑誌論文] Different mechanisms involved in interhemispheric transfer of visuomotor information2004

    • 著者名/発表者名
      K.Omura, T.Tsukamot, Y.Kotani et al.
    • 雑誌名

      Neuroreport 15(18)

      ページ: 2707-2711

  • [雑誌論文] 情動価が刺激先行陰性電位(SPN)の発生源に及ぼす影響-fMRIを用いて-2004

    • 著者名/発表者名
      小谷泰則
    • 雑誌名

      生理心理と精神生理学 22(2)

      ページ: 160

  • [雑誌論文] 情動価が刺激先行陰性電位(SPN)の発生源に及ぼす影響-ダイポール分析を用いて-2004

    • 著者名/発表者名
      大上淑美, 小谷泰則
    • 雑誌名

      生理心理と精神生理学 22(2)

      ページ: 159

  • [図書] 動きを生み出すこころとからだのしくみ スポーツの神経科学 第9章「やる気と脳波」(増原光彦監修、荒木雅信、上勝也編)2004

    • 著者名/発表者名
      小谷泰則
    • 総ページ数
      173
    • 出版者
      あいり出版

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi