実研究室が持つ基本的機能をインターネット上に構築したシステムを仮想研究室(Virtual Laboratory System)といわれる.本研究では、教材作成支援を目的とした仮想研究室を教材作成工房という名称で構築した。本システムは、サーバシステムとクライアントシステムの二つのシステムで構成されている。システムはJAVA言語でプログラミングされ、JAVA言語の動作環境が整っているプラットホーム上であれば、OSに関係なく動作する。シングルサーバ方式で基本的動作を確認し、また学内LANからだけでなく学外LANからの利用も可能であることを確認した。 1.教材作成工房の機能 (1)サーバシステム・・・次に記載したクライントシステムと異なる機能としては、ユーザの登録等を管理するユーザ管理機能を持っていること。 (2)クライアントシステム・・・教材作成工房への入退室を管理する入退室管理機能、ユーザの利用状況を表示するユーザ状態表示機能、ユーザが共同書類棚的な図書館機能、ユーザ間でのリアルタイムでの討論を支援するためのホワイトボードとテキストチャットを同時に使えるミーティング機能、ユーザ間でリアルタイムにメッセージ送信や書類等が添付送信できるメイラー機能、図書館からファイルを検索するためのファイル検索機能を備えている。 2.教材素材 本システムを利用して貰うためには、初期教材素材を十分に図書館に備蓄する必要がある。電磁気学関係の約200題の演習問題を教材素材として電子化した。 3.システムの評価とその他 システムの簡単な評価を学内と学外で行った。実研究室内での連絡機能にも使えるという提案もあり、概ね好評であった。体験希望の方には、本システムは無料で配布可能である。
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